IMSAのターゲット・パフォーマンス・テストが行われない木曜日の走行で何に主眼を置くのかという問いに対し、ハンドは、シンプルに走行距離を稼ぐことになるだろうと答えた。

「新車を投入する時はいつでも、やはり走行距離が重要だ」と彼は述べた。

「僕たちがまだ知らないことを、このクルマがやれるとは思っていない。速度域が高く、このようなスタイルのトラックを走って、どのように機能するかを確認することが必要だろう」

「僕の考えでは、BoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)テストと一緒にマイレージを稼ぎ、クルマに多くの周回数を走らせてデータを集めることになると思う。走行初日はマシンをコースインさせ、バランスをチェックし、調整を加えてマシンのフィーリングを良くし、そして走行距離を稼ぐことになるだろうね。たくさん走ることには誰も反対しないよ」

 さらに僚友のミューラーはこう付け加えた。

「エンジニアリング部門には、彼らがやりたいことがたくさん書かれた本がある。きっと発見できることがたくさんあるはずだ。以前にテストしたことがあったとしても、我々はいろいろなことを繰り返し、シンプルにやっていきたいんだ」

■“誰も知らない”ミシュランの新タイヤ

 ハンドとミューラーは、2024年から導入されるミシュランの新タイヤ『パイロットスポーツ・プロGT H1』の未知数についてもSportscar365に語っている。

「この新しいミシュラン製タイヤについては、我々も多くを知らないんだ」とハンド。

「誰も知らないんだよ。リストを見て気になるのはデグラデーション(タイヤの劣化)がどこで進んでいるかということだ。タイヤの端の方が劣化が激しいのか? その劣化具合はどうか? ということだね」

 一方のミューラーは、新しいタイヤがクラス全体の新しい変数となることで、彼らに有利に働く可能性があると感じているという。

「ここでもヨーロッパでも、我々はたくさんの距離をテストしてきた。タイヤの違いを発見できるようになっているんだ」

「グッドイヤーのテストもしたし、ピレリのテストもやった。同時に我々はごく最近、短いテストのために初めて新しいミシュランを履くことができた」

「このことは、それぞれのタイヤが違うことを意味している。ミシュランの『S9M』で何をしてきたにせよ、新しいタイヤとは違うんだ。だから誰にとっても新しいものだし、その点は(僕らにとって)良いことだね」

ハリー・ティンクネル/マイク・ロッケンフェラー組64号車フォード・マスタングGT3(フォード・マルチマチック・モータースポーツ)
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