熾烈なサイド・バイ・サイドを展開し続けた首位争いを冷静に観察したラーソンは、続くラップで2台立て続けのオーバーテイクに成功。この決定的な動きで都合19周をリードした男が、カップ通算26勝目、ソノマでの2回目のトップチェッカーを受けた。

「僕らは戦略をすべて研究しているが、それは宿題をしているようなものなんだ。いつだって全力でラップを追うしかない」と語った勝者ラーソン。

「僕自身は『まぁ、彼らはたぶんもう1回ピットインしないといけないだろう』と踏んでいたが、追い抜かなければならないとわかって少し緊張した。タイヤ温度が上がりすぎるほど速いペースだったからね。充分なグリップがあったことに感謝しているし、クリーンな走りでスペースをくれたマーティン(・トゥルーエクスJr.)にも感謝している」

 そのトゥルーエクスJr.と戦ったブッシャーは、最終ラップでタイヤのスローパンクチャーから失速も3位を死守。しかし当のトゥルーエクスJr.は、ホワイトフラッグでまさかの燃料切れに見舞われ、フィニッシュライン目前で力尽きると、ここで同じくレース中にコースオフを経験していたマクドウェルが望外の2位フィニッシュを記録する劇的な結末となった。

 併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第14戦『ジップ・バイ・ナウ・ペイ・レター250』は、先週のポートランドでシリーズ初優勝を飾ったRSC“3冠”のシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)が、残り11周からのリスタートを制してトップを奪い、初優勝からの2週連続勝利を達成することに。

「なんてレースだったんだ。最後のリスタートでは全力を尽くし、1日中アップダウンの連続だった」と喜びを爆発させた“SVG”が、同郷の後輩たちがカップ戦に挑んだ週末に、面目躍如のドライビングを披露している。

荒れた序盤を乗り越え、カイル・ラーソンが“戦略勝ち”で3勝目。タイトル戦線復帰へ/NASCAR第16戦
「素晴らしい走りができた。本当に素晴らしいレースカーだった」と勝者ラーソン
荒れた序盤を乗り越え、カイル・ラーソンが“戦略勝ち”で3勝目。タイトル戦線復帰へ/NASCAR第16戦
土曜には1.99マイルのコースで初のポールポジションを獲得していたシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)
荒れた序盤を乗り越え、カイル・ラーソンが“戦略勝ち”で3勝目。タイトル戦線復帰へ/NASCAR第16戦
前戦同様、ラグビーボールにサインしてスタンドに蹴り込んで勝利を祝ったSVG

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