万璃音は「雨のなかを木曜日にトラックウォークしたときには、事前に予想していたよりもコース幅は狭くないと感じました。しかし、翌金曜日の練習走行で、この市街地コースの危なさと難しさを痛感させられました」と初のストリート・サーキット戦を振り返る。
「練習走行2回目の開始早々、タイヤがまだ温まっていないのは分かっていたのに、高速コーナーでクルマが滑ってクルマの左後部をガードレールに軽く当ててしまいました。予選1回目に向けた走り込み不足につながり、痛かったとしか言えません」
「後方からのスタートを強いられた決勝レース1は、とにかく最後まで走りきろうと心に決めて臨みました。14位という結果にはまったく満足していませんが、クルマを壊さずに戦いを終えられてホッとしました」
「予選2回目になって、ようやくこの市街地コースに目が慣れてきました。怖さで足がすくむ場面もありましたし、順位を大きく上げられたわけではありませんが、トップとのタイム差を大きく縮められたのは収穫でしたね」
「決勝レース2は目の前を走るペースの遅いチームメイトにイライラさせられました。第3コーナーで彼の内側へ入ったらドアを閉められて接触。ダメージは軽かったものの、決勝レース3を完璧な形で迎えるためリタイアを決断しました」
「決勝レース3でもチームメイトの遅いペースに付き合わされましたが、我慢して背後にピタリとつけました。すると彼が単独クラッシュ。13位完走は悔しいけれど、ジェハンやミックに続く初めてのルーキー表彰台を素直に受け入れました」
万璃音が挑むFIAヨーロピアンF3選手権第4大会は、6月16~18日にハンガリー・ハンガロリンクで行われる。