この結果、ファーマーの不運に好機を得たP.S.C.モータースポーツの地元ドライバー、サラヴット・セレーソラナクルとトゥルー・ヴィジョン・モータースポーツのボビー・サッティラックが順位を上げました。

 10周目、PROクラスおよび総合トップのヤジドは2位のエブラヒムとの差を10.5秒に広げ、次ぐFFFレーシングのスパイク・ゴッダードが総合3位でPRO-AMクラス首位、ライパートのコリングボーンが4位、ハリャントが5位でAMクラス首位に着けました。

 12周目にピットウインドウがオープンするやと、コリングボーン、セレーソラナクル、ファーマーがピットレーン入りし、早期にピットインおよびドライバー交替を完了する戦略に打って出ます。

ピットストップとドライバー交替が続けられるなか、最後にピットインしたのはゴッダード(FFFレーシング)でした。ゴッダードは、ギリギリまで粘ってピットウインドウのクローズ直前にピットイン。

 僅差ながらもPRO-AMクラスのライバルたちをリードした状態でチームメイトの若きドイツ人ドライバー、キャリー・シュライナーにドライビングシートを交替しました。

 PROクラスに出場したジャック・バーソロミュー(FFFレーシング)は、18周目の最終ターンでチームメイトのシュライナーをパスし、さらなるプレッシャーをかけます。一方、シュライナーの後を追うリック・ブリューカーズは周回ごとに1、2秒ずつ差を縮めていき、ついに24周目でシュライナーをパス。

 ターン1での好調な走りとターン3までの長きにわたるサイド・バイ・サイドのドラッグに好機を得たブリューカーズは、順調なペースでエイペックスを抜け、ヘアピンのインサイドラインで減速していたシュライナーを抜き去りました。

 50分間にわたるレースも、いよいよ最終カウントダウンへ。この時点で、ケイ・コッツォーリーノ(クラッツィオ・レーシング)がベン・ゲルセコウスキー(ライパート)を25秒の大差でリード。

 チームメイトであるヤジドの健闘もありクラス首位に立ちました。PROクラス3位には、FFFレーシングのバーソロミューとエブラヒムが入りました。

 PRO-AMクラスを制したのはGDLレーシング(ファーマー/ブリューカーズ)。2位にFFFレーシング(シュライナー/ゴッダード)、3位にライパート(エスケリネン/エベナル)が入りました。

 AMクラスでは地元の英雄、セレーソラナクル兄弟を擁するPSCモータースポーツが首位を獲得し、X-ワン・レーシング(ハリャント/ワン)が2位、こちらもタイ出身のサッティラックを擁するトゥルー・ヴィジョン・モータースポーツが手堅い走りで3位に入賞しています。

 また、ランボルギーニ・カップ・クラスでは、タイで人気の高いスパチャイ・ウェーラボールウォーンポン(トップ・スピード・レーシング)がふたたび勝利を収め、次いでペトリ・コルセ所属のイタリア人ドライバー、ムローニが2位に入りました。

 2017年ランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジアシリーズの4レースを終えた現段階で、PROクラスの断トツ首位は、初めの2ラウンドで最多ポイントを獲得したケイ/ヤジド(クラッツィオ・レーシング)。

 一方、PRO-AMクラスの首位はブリューカーズ/ファーマー(GDLレーシング)。AMクラスでは、最多ポイントを獲得したハリャント(X-ワン・レーシング)がトップに君臨しています。

 ランボルギーニ・カップの暫定首位は、ウェーラボールウォーンポンです。これまでのところ完璧なパフォーマンスでチーム総合得点トップを誇るのは、クラッツィオ・レーシング。次いでGDLレーシングが2位、ラザルスが3位につけています。

 チームならびにドライバーたちは、すでに2017年シリーズの次なる開催地、鈴鹿サーキットに目を向けています。

ランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジアシリーズ2017レースカレンダー

セパン(マレーシア) 4月8~9日
ブリーラム(タイ) 5月20~21日
鈴鹿(日本) 6月24~25日
富士(日本) 8月19~20日
上海(中国) 9月23~24日
イモラ(イタリア)11月16~17日

ワールドファイナル
イモラ(イタリア) 11月18~19日

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