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海外レース他 ニュース

投稿日: 2016.05.06 13:11
更新日: 2016.05.06 14:52

ポルシェ911 RSR、ウェザーテックで4連続で表彰台

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海外レース他 | ポルシェ911 RSR、ウェザーテックで4連続で表彰台

IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ、第4戦、ラグナセカ/米国

4連続で表彰台を飾った911 RSR

米国. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRは、昨シーズンの最終4戦中1勝、3つの表彰台という戦績で今シーズンをスタートさせたIMSAスポーツカー・チャンピオンシップの夏休みに突入します。カリフォルニア州ラグナセカで開催されたレースでは、ル・マン初参戦で優勝したアール・バンバー(ニュージーランド)とフレデリック・マコヴィッキ(フランス)が、日曜日の決勝で3位に入賞しました。象徴的な911スポーツカーの第7世代をベースとしたポルシェ・ノース・アメリカの2台目となる911 RSRを駆ったIMSA GTのディフェンディングチャンピオンであるパトリック・ピレ(フランス)とル・マン総合優勝を果たしたニック・タンディ(イギリス)は、9位でチェッカーフラッグを受けました。2週間前、このペアはロングビーチの市街地サーキットで開催された由緒あるレースにおいて優勝しています。マニュファクチュアラー部門では、ポルシェはトップにわずか3ポイント差の2位となりました。

2台のポルシェ911 RSRは予選では苦戦し、モンテレー近くの砂漠のサーキットで開催された2時間のレースを最後方からスタートしました。最初に驚異的なパフォーマンスを見せたのは、ポルシェ・ノース・アメリカのピットクルー達で、セーフティカーフェーズ後の1回目のピットストップでは2台の911レーシングカーを記録的なタイムで送り出しました。その結果、パトリック・ピレは4つポジションを上げ3位でコースに戻り、そのすぐ後にはフレデリック・マコヴィッキが続きました。その1時間以上後、2位につけていたピレはコルベットにコース外へ押し出され、順位を大きく下げました。一方のマコヴィッキは、高度なレース戦略と、2度目のピットストップの成功によってレース終盤にかけてコンスタントにペースを上げました。これにより、彼は最後の数周でコルベットとフェラーリをオーバーテークすることができ、ポルシェが3位に入賞しました。

アール・バンバー&フレデリック・マコヴィエ
アール・バンバー&フレデリック・マコヴィエ

レース後のコメント
ポルシェのモータースポーツ部門責任者フランク=シュテッフェン・バリサー博士:「スリルのあるレースでした。ピットストップ、タイヤや燃料に関する戦略。今日私達はすべてにおいて正しい判断を下しました。高い気温も私達に味方しました。今回、私達はチャンピオンシップ獲得のための貴重なポイントを獲得しました。チームが一丸となって頑張りを見せ、ドライバー達は作戦を見事に実行しました。私達がここで最初に直面した条件を考えれば、今回の結果は完璧なものです」。

GTワークスモータースポーツの総合プロジェクトリーダー、マルコ・ウジュハシ:「私達は、このレースでできる限りの結果を残しました。昨シーズンの4戦中4表彰台という結果から今シーズンを始められるのは大変誇らしいことです。フリー走行から予選、決勝まで、準備は容易ではありませんでした。しかし、私達はすばらしい作戦を立て、それは少なくとも1台の911 RSRで完璧な結果につながりました」。

ニック・タンディ(911 RSR #911):「予選ではそれほどよいラップタイムを出せませんでしたが、911 RSRはサーキット全周で優れたパフォーマンスを発揮しました。表彰台に立ったチームメートを祝したいと思います。すばらしいレースでした」。

パトリック・ピレ(911 RSR #911):「ロングビーチでの勝利があったので、もちろん今日はもう少しよい結果を期待していました。しかし、私達にとって今日のレースは難しいものとなりましたが、メカニック達がすばらしいピットワークで私達を有利なポジションでレースに復帰させてくれました。ただ残念なことにコルベットにコースアウトさせられた後、私にできることは限られていました。事実上、オーバーテークは無理でした」。

フレデリック・マコヴィエッキ(911 RSR #912)「私達の3位という結果は、チームワークの成果です。私はポルシェ・ノース・アメリカの仲間を本当に誇りに思います。予選の後、表彰台に手が届くとは思っていませんでした。ですから、喜びもひとしおです」。

アール・バンバー(911 RSR #912):「私達がフリー走行と予選で抱えていた問題を考えると、この表彰台を得た結果は優勝と同然のように思えます。ウイークエンドを通してチームはすばらしい仕事をし、ピットストップは完璧としか言いようがありませんでした。これは、私達にとってすばらしい結果です」。

また、ニュルブルクリンク24時間レースおよびル・マンの準備も進んでいます。

ポルシェ・ノース・アメリカのワークスドライバー達は、7月3日にワトキンスグレン(米国)で開催されるIMSAスポーツカー・チャンピオンシップ第5戦に参戦する前に、欧州で最も有名な2つの24時間レースであるニュルブルクリンクおよびル・マンで戦います。

伝説的なニュルブルクリンク北コースでは、5月28日/29日にロングディスタンス・クラシックの第44回となるレースが開催されます。ドイツの最大のモータースポーツイベントとして、このアイフェルの丘陵地帯で行われる非常に特別なモータースポーツの祭典には、毎年20万人を超えるファンが集まります。マンタイレーシングはこのレースに2台の新型911 GT3 Rで参戦します。ニュルブルクリンクにほど近いモイシュパトに本社を置くこのチームとともに、ポルシェはこのホームサーキットで現在までに5回の総合優勝を果たしています。600名を超えるドライバーと約160台のレーシングカーが、「緑の地獄」の異名を持つニュルブルクリンク北コースに挑みます。

そのわずか3週間後の6月18日/19日には、ポルシェのドライバー達は世界で最も有名な耐久レースに参戦します。フランスのサルテ地方で開催される世界耐久選手権のシーズンハイライトであるル・マン24時間レースに、ポルシェは大規模なGTチームを送り込みます。ポルシェモータースポーツがGTE-Proクラスに投入する2台の911 RSRに加え、カスタマーチームがヴァイザッハで生産された最高出力470 PSを発揮する5台の車両で参戦します。その内訳はGTE-Proクラスに1台、GTE-Amカテゴリーに4台となっています。ニュルブルクリンクおよびル・マンに参戦するポルシェのワークスドライバーは、昨シーズンのル・マン総合優勝を果たしたアール・バンバーおよびニック・タンディ、さらに2015年FIA世界耐久カップでWEC GT最優秀ドライバーに輝いたリヒャルト・リーツです。オーストリア出身のリーツは、ル・マンでポルシェを駆り3回のGT優勝を果たしました。

IMSAスポーツカー・チャンピオンシップは、ル・マンのため期間を空けた後ワトキンスグレンの6時間レースで再開されます。このレースはアメリカのスポーツカークラシックと位置付けられています。ポルシェは、北米耐久選手権のトップとしてニューヨーク州のテクニカルなサーキットに挑みます。ワトキンスグレン、デイトナ、セブリングおよびプチ・ル・マンの各レースが、この選手権の対象となります。昨年、ポルシェが911 RSRでシーズン初勝利を飾ったのがワトキンスグレン戦でした。この成功から、その後の感動的な勝利の流れが生まれ、最終的にはGTLMチャンピオンシップの3つすべてのタイトルを獲得するに至りました。

レース結果
GTLMクラス
1. ブリスコー/ウエストブルーク(オーストラリア/イギリス)組、フォードGT、79周
2. ピエール・グイディ/セーハ(イタリア/ブラジル)組、フェラーリ488 GTE、79周
3. バンバー/マコヴィッキ(ニュージーランド/フランス)組、ポルシェ911 RSR、78周
4. ガルシア/マグナッセン(スペイン/デンマーク)組、シボレーコルベット、78周
5. ハンド/ミューラー(米国/ドイツ)組、フォードGT、78周
6. フィジケラ/ビランダー(イタリア/フィンランド)組、フェラーリ488 GTE、78周
7. ギャビン/ミルナー(イギリス/米国)組、シボレーコルベット、78周
8. ピレ/タンディ(フランス/イギリス)組、ポルシェ911 RSR、78周
9. エドワーズ/ルハー(米国/ドイツ)組、BMW M6、78周
10. オーバーレン/ヴェルナー(米国/ドイツ)組、BMW M6、78周

GTLMクラスポイント順位(全11戦中第4戦時点)
ドライバー部門
1. ミルナー、ギャビン(コルベット)130ポイント
2. バンバー、マコヴィッキ(ポルシェ)118ポイント
3. ブリスコー、ウエストブルーク(フォード)115ポイント
4. セーハ(フェラーリ)113ポイント
5. フィジケラ、ビランダー(フェラーリ)112ポイント
6. オーバーレン、ヴェルナー(BMW)109ポイント
7. ガルシア、マグナッセン、(シボレー)108ポイント
8. ピレ、タンディ(ポルシェ)106ポイント
9. ハンド、ミューラー(フォード)、100ポイント
10. エドワーズ、ルハー(BMW)、92ポイント

マニュファクチュアラー部門
1. シボレー、130ポイント
2. ポルシェ、127ポイント
3. フェラーリ、120ポイント
4. フォード、115ポイント
5. BMW、108ポイント

チーム部門
1. #4コルベットレーシング、130ポイント
2. #912ポルシェ ノースアメリカ、118ポイント
3. #67フォードチップガナッシレーシング、115ポイント
4. #68スクーデリアコルサ、113ポイント
5. #62リシ・コンペティツィオーネ、112ポイント
6. #25 BMWチームRLL、109ポイント
7. #3コルベットレーシング、108ポイント
8. #911ポルシェ ノースアメリカ、106ポイント
9. #66フォードチップガナッシレーシング、100ポイント
10. #100 BMWチームRLL、92ポイント


IMSAスポーツカー選手権は2014年に初めて開催された、アメリカとカナダを転戦するスポーツカーレース・シリーズです。このシリーズは、アメリカン・ル・マン・シリーズとグランダム・シリーズの統合によって生まれました。GTLM(GTル・マン)、GTD(GTデイトナ)、P(プロトタイプ)、PC(プロトタイプ・チャレンジ)の4つの異なるクラスでプロトタイプとスポーツカーによって争われます。ポルシェ 911 RSRはGTLMクラス、ニューポルシェ 911 GT3 RはGTDクラスにそれぞれ参戦しています。


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