更新日: 2017.08.02 12:21
プレマ・セオドールレーシグ 2017年FIA F2第7戦ハンガリー レースレポート
最悪の中のベストリザルト
ルクレール ポイントリーダーを死守
ハンガリー・ブダペスト/ハンガロリンク
2017年7月28~30日
ここまでに今シーズン開催されたすべてのレースでポールポジションを奪ってきたFDA(Ferrari Driver’s Academy)ドライバー #1シャルル・ルクレール。今回もポールを奪い“7連続ポール”という記録を打ちたてることを十二分に期待させるタイムを練習走行でマーク。予選へ向け多くの期待が寄せられた。
予選
2番手の#9オリバー・ローランド(ART Grand Prix)に0.463秒の大差をつけてトップタイムを記録したルクレールだったが、予選後の車検でデファレンシャルのシムにダラーラのユーザーマニュアル規定と異なる素材が使用されていた為に失格となり、最後尾へと降格。
さまざまな疑惑の声が上がるなか、チーム代表のレネ・ロシンは声明を発表。
ドライバー及びフェラーリに謝罪をしたこと、メカニックの作業のし易さを優先にやったことで、性能に直接影響がない部分であること等を説明した。
この結果、7連続ポールの夢は消え、ルクレールは最後尾の19番グリッド。
ようやく復調の兆しが見えてきた同じくFDAドライバーの#2アントニオ・フォーコが4番グリッドから土曜日のフィーチャーレースに臨むこととなった。
フィーチャーレース
大半のマシンがソフトタイヤでスタートするなか、最後尾スタートのルクレールはミディアムタイヤをチョイス。スタート直後の混乱を上手くすり抜け11番手までポジションを上げたのに対し、フォーコはポジションを一つ落とし、8周目にはコースをはみ出す場面もあった。
ソフトタイヤのフォーコは上位勢が10周前後でタイヤ交換をしたのと同じく、11周目にピットに飛び込む。が、しかし左フロントのホイールナットが締まらないままクルーがマシンを送り出してしまい、ピット出口に停車。さらにエンジントラブルが発生し、レースを終えることとなった。
ルクレールは11番グリッドから同じ戦略を採った#8アレックス・アーボン(ART Grand Prix)に抑え込まれ、11周目にはターン2で接触。しかしダメージはなく15周目のターン1でアーボンがミスしたのを見逃さず次のターン2でインに飛び込みオーバーテイク。遂にトップに立った。
22周目にピットインしてソフトタイヤへと交換、9位でレースに復帰。
直後にターン1でクラッシュが発生、セーフティカー導入。
これで上位との差が縮まり、ミディアムを履く他のクルマとは逆にソフトタイヤで攻めるルクレールはその勢いを活かし、28周目のレース再開と同時に前のバトルに乗じてターン1でインに飛び込んで一気に3台抜き、さらに5位の#7松下信治(ART Grand Prix)もオーバーテイク。
34周目にトップのローランドとのバトルで2位の#6アルテム・マルケロブ(ロシアンタイム)がクラッシュ、リタイアした為、4位でフィニッシュ。
表彰台こそ逃したものの、追い抜きの難しいハンガロリンクでの驚異的な速さとレース巧者ぶりを見せつけ、喝采を浴びた。