グリーンでレースがスタートするとニューガーデンがトップに立った瞬間ロックアップ! はらんだところにロッシ、琢磨、ディクソンとなだれ込んでいく。琢磨はふらついたニューガーデンをかわして2番手に浮上。ターン2から、トップのロッシに追いつこうという頃にいきなり失速! 後続車に次々と抜かれ始めた。
1周を終え、ほぼ全車がタイヤ交換のためピットインするが、琢磨はその時点で14番手まで落ちていた。マシンの異常を探りつつ、システムを再インストールしてコースに戻ったものの、15周目に再びコース上でストップしてしまう。すぐにマーシャルに引かれてピットに戻ってきた。

マシンをチェックすると、ターボのウエストゲートの制御をするプラグが外れており、それを修復してすぐにコースに戻った。
この時点で4周遅れとなってしまった琢磨。マシンのペースも戻って、一時はファステストタイムを叩き出すほどだ。ファステストはこの後セバスチャン・ルデーに取られてしまうものの、26号車の本来の速さは証明できただろう。

琢磨に限らず、優勝したロッシ、3位のハンターレイとアンドレッティのマシンは速かった。どのドライバーにも勝つチャンスがあった。琢磨にとって4周遅れの19位というリザルトは、受け容れ難いものだ。
「今日は優勝できましたね、冗談ではなくて(苦笑)。スタートのターン1もうまくいったし、ターン2でニューガーデンをかわして、もうアレックスの後ろは見えてた。1周目はプッシュ・トゥ・パスも使えないから、アレックスをかわせていたと思います」
「その後のイエローコーションも、僕らにとっては悪いタイミングではなかったし、いいレースができたはず。コースに戻った時にはファステスト(その時点で)も出ましたからね。この悪い流れは何なのでしょう?(笑)。もうソノマでいいレースをして今年をスッキリ終えたいですね」
速さがあるだけに悔しいレースが続くが、インディ500での優勝も含め2017年が良い年で終われるよう、最終戦のソノマに期待したいところだ。
