7月2日(土)3日(日)と2連戦で開催されるフォーミュラEの2015-2016シーズン第9戦及び最終戦ロンドンePrixを前に、テレビ朝日でレース解説を行う片山右京氏にロンドン大会の見どころを聞いた。
 
■片山右京
Qベルリン大会を振り返ってみてどんなレースでしたか?

 ブエミとしては、ディ・グラッシに4連勝を決められていたら、チャンピオンシップはなかったので、流れを変える意味でも勝たなければいけないレースでした。ディ・グラッシもここで逆転されるようなことがあったら連勝の意味がなくなりますから。チームメイトのアシストがあれば良かったですが、それがなくても最終的に3位で表彰台に乗れたということは予選ポジションが悪かったことを考えると、さすがチャンピオンシップを争っているだけのドライバー、さすがはディ・グラッシ、と言えますね。

Q去年のロンドンはブエミがポールポジションをとって優勝しました。

 ブエミが強いチームに所属していてしかも速いドライバーだというのは間違いないです。ただ、ロンドンのバタシーパークは、コースの特性上スピードが出るわりには狭く、アクシデントが起きやすい。オーバーテイクも難しいから去年も接触が多かったですね。さらにブリティッシュウェザーという雨も気になるところ。
 
 今までフォーミュラEでは本当の意味でのウェットコンディションで行われたレースが奇跡のようにないですが、イギリスではそれもわかりません。クリーンなレースになることを祈りますが、まったく別物になる可能性もあるだけに面白いとは思います。ただ、コース幅が狭いサーキットなので、オーバーテイクする際にはフロントをねじ込むようなハードなレースをしなくてはいけないでしょうね。

Qそれだけレース運びが難しいということになりますが……。
 速さで言えば、ルノーe.ダムスのブエミですが、ディ・グラッシもレース巧者。どんな状態でも仕掛けてきて表彰台に上がる男なので、去年二人が失ったチャンピオンシップをプレッシャーの中で壮絶な戦いを見せてくれるでしょうね(去年はネクストEV TCRのネルソン・ピケJr.が年間王者)。見てるこちらは面白いですが、胃が痛くなる。それを乗り越えて勝つからこその世界チャンピオンなんですが……。

Q去年のロンドンは予選上位の選手が決勝でも上位に入りました。

 それだけオーバーテイクが難しいということです。さらに誰が途中に割って入るのか、第三者の動きによってもチャンピオンシップは変わります。皆がガチンコでやる中で壁であったり、天気であったり、そこに第三者も加わるわけです。予選では必ず5位、6位にはいなければいけないと思います。そこでミスをせず、高いハードルを越えて流れを作らなければいけないので、最初のフリー走行からレースを踏まえた速さだけではないセットアップが必要でしょう。
 
 さらにチームメイトの働きも大きく左右します。ディ・グラッシもタイトルがかかったレースになるので、ダニエル・アプトに「万が一の時は頼むぞ」という気持ちはあるでしょう(笑)。第三者の次の要素としてチームメイトもファステストラップ、ポールポジション争いから含めて大事になることは確かですね。順位で1ポイント差だったら、邪魔をするとか、そんな動きすら必要になるかもしれません。

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