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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.09.03 13:22
更新日: 2018.09.03 13:23

【詳報】インディカー第16戦ポートランド:2ストップ作戦を成功させ琢磨が今季初勝利

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海外レース他 | 【詳報】インディカー第16戦ポートランド:2ストップ作戦を成功させ琢磨が今季初勝利

「ドラフティングの効く距離に入れないようにしたんです」と琢磨はレース後に話した。

「それだけの距離があればドラフティングによって燃費をよりセーブすることも不可能になるから」と話す通り、チルトンがいなくなった時点で今日のレースは琢磨が完全に支配下においていた。

「燃費もだけれど、タイヤもセーブして走ってました。最後にライアン(・ハンター-レイ)が来るのはわかってたから。彼は速いドライバーで、今日のマシンも非常に良かった。だからパスの可能性を与えないようコースのポイント、ポイントで彼に近づかせないよう走ってました」と琢磨はレースを振り返った。

 昨日の予選で20番手に沈んだ琢磨は、「暑くなったコンディションでレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのマシンはハンドリングが厳しい。暑い時のレッド・タイヤで速さを確保できていない。ショックアブソーバーのセッティングによるものと思う」と話していた。しかし、今日のレースでの琢磨はレッドタイヤで速いペースを維持できていた。

「予選で走らせたマシンは、レース用マシンのようだった。予選用のようなキレはなかったんだけれど、実に安定していて、フィーリングも良かった。だから、そのセッティングを大きく変えずにレースに臨んだ。その上でウイングを寝かせ、ストレートのスピードを速くした。燃費作戦を戦いやすくするために」と琢磨。

 コーナーでの扱いが難しくなるが、そこはドライバーが腕でカバー。ストレートでの抵抗を少なくすることで燃費セーブを目指し、それが大成功した。

 琢磨も予想していた通り、残り3周でハンター-レイがチャージを開始した。封印していたプッシュ・トゥ・パスを使い、琢磨との間隔を縮めた。対する琢磨はミスのないドライビングを心がけながらもスペースをキープ。1秒あった差を0.5秒まで縮められたが、見事にゴールまで逆転を許さず逃げ切った。

勝利の喜びを爆発させる佐藤琢磨

「勝てて本当に嬉しい。ボビー・レイホールとマイク・ラニガンは僕にずっと戻って来るようラブコールを送ってくれていた人たち。彼らのチームに戻り、グラハムとの2カー体制で戦い、こうして勝つことができた。ボビーはビクトリーレーンにいて、最高の笑顔で僕を迎えてくれた」と琢磨は笑った。

 日本人ドライバーとして初めてのインディカー優勝を琢磨が飾ったのは2013年のロング・ビーチだった。アメリア最大のストリート・レースだ。琢磨のキャリア2勝目はスーパースピードウェイで記録された。それは世界三大レースのひとつ、2017年のインディアナポリス500マイルレース。

 そして今回、3勝目は常設ロードコースで記録された。残すはショートオーバルだけだ。

「今年のアイオワで初勝利まであと一歩まで行った。ショートオーバルでの優勝は来シーズンに向けての大きなモチベーションにする」とも琢磨は語った。

■チャンピオン争いはディクソンが有利に


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