その背後で、あらゆるアクシデントを避けるかのようにフィニッシュラインへとトレーラーヘッドを導いたハーンは6位でチェッカーをくぐり、この瞬間に2011年、2012年、2013年、2016年、そして2018年に続く前人未到のシリーズ6度目となるタイトルを獲得。

 2018年に設立した自身の名を冠する新チームで連覇を達成したばかりか、そのタイミングでスイッチしたIVECOにも、2年連続でのチャンピオンタイトルをもたらすこととなった。

「この週末は本当にシビれた。R1ではフォーメーションでフロントガラスに水滴がつくのが見え、先頭を走りながらブレーキングポイントの限界点を見極めるのは容易じゃなかった」と、土曜戴冠までの展開を振り返った帝王。

「そのまま『OK、焦る必要はない。気をつけろ』と自分に言い聞かせてスタートを切ったたが、すぐ隣にはサッシャ(・レンツ)が来て『ハロー、ヨッヘン!!』と何度も挨拶しに来た(笑)。でもその数周後にはいくばくかのマージンを持つことができた。これを“マネジメントした”なんて言う気はないが、素晴らしいレースになったよ」

「この瞬間のために誰もがレースを続けているし、今年はとくに多くのレースで勝利を挙げることができ、特別なシーズンになった。チームを誇りに思うし、彼らに大きな感謝を捧げたい。最高な彼らにとっても、この結果は重要だ。ETRCで6回もチャンピオンになったドライバーは他に誰もいない。ただただ最高で、素晴らしい日になった」

 続く日曜の2ヒートに向けては、ウエットのスーパーポールで最速を記録した2017年王者ラッコが、レース3で意地の勝利を記録。続くレース4はレンツがシーズン3勝目を飾っている。これでタイトル争いは決着を迎えた2019年ETRCシーズンだが、シリーズはそのままバック・トゥ・バックの連戦となり、10月5~6日にスペイン・ハラマで最終戦を迎える。

日曜のR3では、朝の予選からウエットで速さを見せた2017年王者アダム・ラッコが一矢報いる勝利
続くR4は、土曜のオープニングでも帝王に喰い下がったサッシャ・レンツが今季3勝目を挙げている
R3で3位、R4では2位と、王座決定後の日曜も表彰台で締めたハーン。「クリーンなバトルが楽しめた」

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