アンダーカットを模索したマクラフランは、11周目に先頭集団で最初にピットへ向かうと、温存しておいた新品ソフトのセットを投入。その後のラップでハードに履き替えてコースに復帰してきたパスカーレやホールズワースら先行ライバルたちを次々と捉え、コールドタイヤでウォームアップに苦しむマシンを尻目に、上位進出を果たしていく。
最後に立ちはだかったレッドブル・レーシング・オーストラリアの首位SVGは、20周目にハードタイヤにチェンジ。しかしこのピット作業であろうことかエラーが発生し、タイムとポジションを失って僚友ウインカップの背後5番手でのトラック復帰となってしまう。
これで楽になったマクラフランは、2番手ホールズワースの挑戦も退け今季4勝目をマーク。3位にパスカーレが入り、今季初表彰台を獲得する結果となった。
こうしたタイヤ戦略の重要性は続く日曜のデイライト戦でも続き、レース2もフロントロウからソフトタイヤで発進したSVGは、ハードに履き替えた終盤以降にタイムを失い8位フィニッシュがやっと。
そのレースで輝きを見せたのは、3番グリッドからスタートした伏兵パーカットで、6月末のここシドニーでもレース2を制した男は、ソフトからソフトに繋ぐ作戦でレースペースを維持し、DJR Team Penskeのファビアン・クルサードと王者マクラフランを従え今季2勝目。VASCキャリア通算4勝目を飾って好調さをアピールした。
そして最終のレース3は、3番手スタートながら中古ソフトのみで苦戦したマクラフランとは対照的に、序盤に自身初ポールからレースを支配したアンドレ・ハイムガートナー(フォード・マスタング/Kelly Racing)との勝負に競り勝ったルブロークが、シリーズ初優勝を飾ると同時にマスタングのワン・ツーに貢献。3位トッド・ヘイゼルウッド(ホールデン・コモドアZB/Brad Jones Racing)まで全員がシリーズ自己最上位というフレッシュな表彰台の顔ぶれとなった。
続く第4戦は8月8~9日の名物イベント『ダーウィン・トリプルクラウン』が予定されているが、スーパーカー・シリーズはシドニーの週末に新たな日程を発表し、その翌週にも同じくダーウィンでのスーパースプリント戦を追加し、これを第5戦とすることを決めている。


