シングルシーターでは北米のインディカーがターボチャージャーのブースト圧上昇を活用したオーバーテイクボタンを使用するほか、日本のスーパーフォーミュラでは燃料流量の増加によるシステムを採用。

 この燃料流量リストリクターを用いたシステムは、同じ4気筒直噴ターボを採択したDTMドイツ・ツーリングカー選手権最後の1年にも転用され、2020年はレース中に24回の使用を許可。ドライバーは一時的に60PSのエクストラパワーを使用することができた。

 引き続き、鋼管パイプフレームのワンメイクシャシーを採用するGen3規定では、共通ハイブリッド機構の搭載も予定されているが、この文書では新規定導入時にハイブリッド・テクノロジーは導入されないことが明確にされた。

「もちろん、新たなGen3プロジェクトではハイブリッド統合が検討されている。しかし2022年開幕時には使用されない可能性が高いと予想される。シリーズは引き続き、ECUとバッテリー、バッテリー管理システム(BMS)、モーターコントローラー、高電圧配電ユニット(PDU)との統合に関する情報を精査していく」

 また、ドキュメント上では兼ねてから導入計画が上がっているパドルシフトについても言及され、競争入札のシステム供給権落札者には「CANコントロールスイッチシステム、スイッチ、シフトライト一体型ディスプレイを含むパドルシフトスイッチ機構」を備えた、ステアリングホイールのパッケージを供給する必要がある、とされた。

 現RSCは2008年からシーケンシャル方式のフロアシフトを使用しているが、ホールデンの開発チームを担ってきたトリプルエイト・レースエンジニアリングは、2017年の段階でV型6気筒直噴ターボの開発を担ったテストカー“Sand Man(サンドマン)”に、パドルシフトを装着して開発作業を進めていた(のちにエンジン開発と投入も見送りに)。

 これらシステム供給権の落札者は2月5日に決定する見通しで、Gen3時代初年度となる2022年を皮切りに、2025年までの独占供給を担う。その最初のGen3プロトタイプ車両は、2021年の前半にはトラックテストを開始する計画となっている。

「2022年のGen3導入初年度には、ハイブリッド機構の搭載を見送る」ことも確認された
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「パドルシフトへの移行も、なんら違和感はないだろう」と、DJR移籍のアントン・デ・パスカーレ
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