その後、チームは同じ南米ベネズエラ出身のパストール・マルドナドとともにGP2での王座を獲得し、2010年にヨーロッパでの活動を終了することに。近年は北米でのレーシングカート活動に積極的に取り組んできた。

 そして今回ブラジルへの凱旋復帰に際してピケJr.はその役割を逆転させ、タイトルを狙う新しいカローラのシェイクダウンを父に託すことを決め、3度のワールドチャンピオンは初のストックカー・ドライブの機会を得た。

「私たちが欧州のF3シーンに参戦したとき、このチームは大いなる成功を収めた。今日まで海外のチームとドライバーの組み合わせが、イギリスF3で英国人を打ち負かしたのは2例しかないんだ」と、データも交えながら説明したネルソン・ピケ御大。

「現在のストックカーは非常にコンペティション・レベルが高いうえテスト制限もあり、何十年も成功しているトップチームに追いつくのは至難の技だ。しかし私たちは過去にそれを成し遂げた実績がある」と続けたピケ。

「今日はとてもよい1日だったよ。これまでストックカーをドライブした経験がなく、この機会にとても満足できた。今年はさらにチャンスがあれば、ネルシーニョとマシンをシェアしようかな、とさえ思ったよ(笑)。私とこのプロジェクトを信じてくれたトヨタやモチュールに改めて感謝したい」

 一方、父のシェイクダウンに同席したピケJr.は、その特別な瞬間を息子らしい愛情を持って見守ったことを明かした。

「誰かが新しいレースカーを初めてドライブするのを見ると、ほとんどのレーシングドライバーは風邪を引いたかのようにお腹が痛くなるものだが、それが僕の新しいチームのマシンであり、父が初めて運転するストッカーだけに、なおさら腹痛が増したよ(笑)」と笑顔を見せた、初代フォーミュラE選手権王者でもあるピケJr.。

「メカニックやエンジニアからスポンサーまで、ピケ・スポーツ・プロジェクトの周囲に非常にやる気のあるメンバーを集めることができてうれしい。全員が同じ目標で団結していると信じているし、素晴らしいシーズンが過ごせるはずだ。数周を走り終えた後の父のように、2021年はハッピーな気分で使命を果たせると思っているよ」

これでTGR陣営には、ルーベンス・バリチェロ、リカルド・ゾンタ、トニー・カナーンと、ビッグネームが揃った
「父が初めて運転するストッカーだけに、なおさら腹痛が増したよ(笑)」とシェイクダウンを見守ったピケJr.(左)

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