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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.10.06 07:15
更新日: 2022.10.05 21:59

シーズン裁定2転3転のTCR規定最終年は、ロバート・ダールグレンが王座防衛に成功/STCC最終戦

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海外レース他 | シーズン裁定2転3転のTCR規定最終年は、ロバート・ダールグレンが王座防衛に成功/STCC最終戦

 自身が運営するファミリーチームでシリーズを戦ってきた男は、今回の裁定騒動で2022年のタイトル争いからは脱落してしまったが「ドライバーズタイトルを獲得していないことを除けば、基本的にSTCCで望んでいたことはすべて達成した」と、レースを前に含みを持たせるコメントも残した。

「僕らはドライバーズタイトルを渇望してきたが、今季も充分にうまくシリーズを進めることができなかった。それでも、明日のレースに勝つために全力を尽くすし、それからすべてがどうなるか見てみよう」

 迎えた日曜レース1はスタート直後に波乱が生じ、タイトル候補のアンドレアス・バックマン(レストラップ・レーシング/アウディRS3 LMS 2)がマティアス・アンダーソン(MA:GP/リンク&コー03 TCR)と接触。ランキング2位だったバックマンはピットに戻ったが、事故のダメージと損傷によりここでリタイアを喫することに。

 続くラップでアクシデントの現場に首位で差し掛かったブリンクは、コース上に運ばれた砂利に足元を掬われ、背後のダールグレンとオリバー・セーデルシュトレーム(レストラップ・レーシング/アウディRS3 LMS 2)の先行を許す。

 しかしポイント剥奪の結果いかんに関わらず、選手権首位であり続ける王者のクプラは、猛攻を見せるアウディの速さに対抗することができず。2台の逆襲を許し、その後に首位を奪ったセーデルシュトレームが勝利を挙げ、ブリンク、ダールグレンの表彰台となった。

 これにより、仮に開幕戦勝利が正式に認められればレース1結果でタイトル防衛が決まる状況だったダールグレンは、もし剥奪のままでもレース2でわずか“1点”を獲得すれば連覇という優位を築くと、ふたたびポール発進のブリンクは今度こそリベンジとばかりにライト・トゥ・フラッグでの今季2勝目をマーク。

 アウディのセーデルシュトレームとリンク&コーのアンダーソンが続き、大幅な安全マージンを意識してドライブを続けたダールグレンは4位でチェッカー。これで正式な裁定を待たずして、自身のタイトル連覇を決めてみせた。

「魔法のような感覚だ。優勝できて本当にうれしいし、チームは素晴らしい仕事をしてきた。今回の特別な点は2年連続でのタイトル獲得を達成できたこと。僕はここまで隔年でチャンピオンの傾向が続いていたから、それを打破できて最高だよ」と、2017年、2019年、2021年に続き、PWRとともに4度目のチャンピオンを決めたダールグレン。

 リバースグリッド採用のシーズンフィナーレとなったレース3は、今季からPWRに加入したアクセル・ベングトソン(PWRレーシング/クプラ・レオン・コンペティションTCR)が初制覇を成し遂げ、チームタイトルに加えてジュニアランキングでもPWRが完全制覇を達成する結末に。

 来季2023年からは既報のとおり、完全な電動モデルによるフルエレクトリック・チャンピオンシップの新時代を迎えるSTCCは、そのPWRのR&D部門であるEPWRが開発を進める電動パワートレインをキットとして採用。複数チームが現行EV車種をベースとした、新規の電動ツーリングカー開発を進めている。

「アウディは空力が優れているから、クヌットストープやカールスクーガより、こうした場所に適している」と語ったトビアス・ブリンク(Brink Motorsport/アウディRS3 LMS 2)
ふたたびポール発進のブリンクは今度こそ”リベンジ”とばかりに”ライト・トゥ・フラッグ”での今季2勝目をマークした
リバースグリッド採用のシーズンフィナーレとなったレース3は、今季からPWRに加入したアクセル・ベングトソン(PWR Racing/CUPRA León Competición TCR)が初制覇

2017年、2019年、2021年に続き、ダールグレンがPWRとともに4度目のチャンピオンを決めた


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