地元ではBTCCイギリス・ツーリングカー選手権を運営するTOCA代表として辣腕を振るい、近年は並行してFIAの要職も務めるゴウだが、WSCが主導権を握るTCR規則のフォーマットに関しては、自身が肝煎りで進めたNGTC規定のようなイニシアチブを握れない側面もある。

「TCRの実績ある一連の技術規則により、さまざまな自動車ブランドが参戦し、世界中で1000台以上のクルマがレースをしている現実がある。従って、このプラットフォームを今後も継続することが何よりも最優先事項になるんだ」

 そのWSCは、世界中のさまざまなTCR認可シリーズより、2023年に向け「最高のレーストラックと、最も人気のあるチャンピオンシップから選ばれた9つのイベント」で構成される『TCRワールドツアー』を創設することを表明。

 ツアーに参加するドライバーには、これら4大陸で開催されるさまざまなレースで、通常の競技者よりも高得点のポイントが与えられる予定で、シーズン終了時のワールドツアーランキング上位15名のドライバーは、新たに開催する『TCRワールドランキング・ファイナル』に招待されるという。

 このイベントは4日間にわたってプレーオフ形式で争われ、上記15名に加えてランキング上位45位までのドライバーに参加資格が与えられる。そのファイナルで決した世界タイトルは、各ドライバー、チーム、メーカーに授与される。

「ここ数年、FIAや(シリーズプロモーターの)ディスカバリー・スポーツ・イベントと実りある協力関係を築いてきた。彼らの決定を尊重する」と語るのは、TCR規則の生みの親でもあるWSC代表のマルチェロ・ロッティ。

「我々としても、ツーリングカー競技の未来を提供するため協力し続ける準備ができている。TCRコンセプトの創設以来、WSCはエントラントやマニュファクチャラーによる大規模なコミュニティを構築してきた。これに基づき、新たな『TCRワールドツアー』と『TCRワールドランキング・ファイナル』による栄誉は、チームとドライバーに、引き続きグローバルなレベルで競技を続ける機会を与えると確信している」と続けたロッティ。

「同時にこの計画は、各地域によるリージョン選手権、そして各国の国内シリーズのプロモーターに対しても、これまで確立した協力体制をより強化するために設定されたものだ。その効果により『TCRワールドツアー』に選択されたイベントの認知度やメディア報道、雰囲気とレベルを高めることが可能になる」

「そして同ツアーが、地元のドライバーに強力な国際シリーズへの参加を促し、チャレンジする機会を与えることになるだろう。また、メーカーが自社のレーシングカスタマーとより緊密な関係を築き、ブランドに対するロイヤリティを高める契機にもなるはずだ」

2023年に向け『TCR World Tour(TCRワールドツアー)』の創設をアナウンスすると同時に、ドライバー、チームを対象とした新しい“ワールドランキングシステム”の導入も発表された
2023年に向け『TCR World Tour(TCRワールドツアー)』の創設をアナウンスすると同時に、ドライバー、チームを対象とした新しい“ワールドランキングシステム”の導入も発表された
改革の意図を語ったWSC代表のマルチェロ・ロッティ。現行のFIA ETCR eツーリングカー・ワールドカップは継続開催となる
改革の意図を語ったWSC代表のマルチェロ・ロッティ。現行のFIA ETCR eツーリングカー・ワールドカップは継続開催となる

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