集団内でも次第に集中力が切れ、最後は3度ものオーバータイム・リスタートの展開となるなか、最後の2周に向けレディックがターン1で首位を死守。終盤の燃費戦略で2番手に浮上したブッシュや、アレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)、そして前年度覇者ロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)やバイロンらを抑え切り、トヨタ陣営への移籍後初優勝を手にした。

「ずっとここCOTAでも、カップカーで勝ちたいと思っていた。それは世界のすべてを意味するんだ」と、氷の入ったアイシングを抱えて45号車のカムリにもたれ掛かり、トラックに腰を下ろしたレースウイナー。

「この23XIのチーム全体が、ロードコースでのプログラムをより良くするために冬のあいだずっと懸命に働いてきた。ここにきてパフォーマンスを向上させることに非常に意欲的だったし、このモンスターエナジーとTRDの仕事を誇りに思う」

 最終的に5位に敗れたバイロンも「トップ5を獲得するのは気分がいいが、今日はこれが限界だった」と、暑さによる消耗もあったと明かす結果に。「今日の45号車と彼は、誰よりも本当に優れていた。僕も2位になりたかったが、ここCOTAでの5位はロードコースでの最上位さ。オーバルでの好調に加え、この方向性もさらに発展させていきたい」と、今後のシーズンを見据えた。

 一方、注目されたスタードライバーたちもカップの洗礼を浴びる格好となり、初挑戦のバトンは健闘の18位、予選4番手発進だったテイラーは24位に。そして昨季以来の出場となったライコネンは、レース終盤に一時4番手まで順位を上げながらも、最終的に29位フィニッシュとなっている。

 併催となったNASCARエクスフィニティ・シリーズ第6戦『ピットボス250』は、ポールポジションからスタートを切ったA.J.アルメンディンガー(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)が制覇。同じくNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第4戦『XPEL(エクスペル)225』は、ゼイン・スミス(フロントロウ・モータースポーツ/フォードF-150)が前年度に続いてCOTA連覇を達成し、服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)の16号車タイラー・アンクラム(トヨタ・タンドラTRDプロ)は、終盤の猛追で4位と、今季初のトップ5フィニッシュを飾っている。

終始、レースを支配したひとりである背後のバイロンも、最後は疲労困憊「クルマのなかで働いたうちで最もハードな経験だった」
終始、レースを支配したひとりである背後のバイロンも、最後は疲労困憊「クルマのなかで働いたうちで最もハードな経験だった」
引退したカート・ブッシュの後継者として招かれたタイラー・レディックが、早くも期待に応える初優勝を挙げた
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NASCAR Xfinity Series第6戦は、A.J.アルメンディンガー(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)がポール・トゥ・ウインを飾る
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NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第4戦を制したゼイン・スミス(フロントロウ・モータースポーツ/フォードF-150)は、文字どおり歓喜の“バーンナウト”を披露
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