そんな混乱を尻目に、義務ピット後も悠々の首位クルーズを続けたブラウンは、後半スティントで迫ってきたアンドレ・ハイムガートナー(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/シボレー・カマロZL1)やSVGらを退け、まずは今季2勝目を手にした。
「アンドレがハッスルしていたから、終盤はモジモジしたよ。僕はリヤタイヤを懸命に守ろうとしてたからね」と、最後の瞬間まで余裕はなかったと明かした勝者ブラウン。
「背後で選手たちが戦っているのを見て、ここに留まってアンダーカットを警戒しなければならないと思った。でもとてもうれしいよ、こうして2戦連続でまた勝てて最高だ!」
明けた日曜も午前からレース2と3に向けた予選がそれぞれ実施されると、ここではマシン修復なったコステッキが鬼気迫る怒りのアタックを披露し、連続ポールポジションで前日リベンジのお膳立てを整える。
すると、この日の最初のレース2も王者SVGがオープニングラップにデビッド・レイノルズ(グローブ・レーシング/フォード・マスタング)と絡み、ウォールに接触するという波乱で幕を開ける。これに乗じてブラウンが2番手に浮上し、まずは首位コステッキとのワン・ツー体制を固めていく。
しかし何度もリードチェンジを繰り返したふたりの背後で、虎視眈々と逆襲の機会を伺っていたのがフィーニーで、こちらも前日もらい事故の借りを返すとばかりに、義務ピット作業の戦略でコカ・コーラ・バイ・エレバス艦隊を出し抜き、ライバル陣営に2秒近くの差をつけて今季3勝目を飾ってみせた。
続く週末最後のヒートでもコステッキの受難は続き、スタートでフロントロウに並んでいた僚友が蹴り出し勝負で先行。そこからブラウンは重圧に耐え、ポジションを譲ることなくチェッカー。終盤で2位に浮上したフィーニーがふたたびコステッキに先着する結果となった。
これでからくもランキング首位を維持したコステッキに続き、僚友ブラウンが2位に浮上した2023年のRSCシーズン。続く第5戦『ベター・ダーウィン・トリプルクラウン』は、6月16~18日にヒドゥンバレー・レースウェイで開催される。


