いくつものドラマが生まれ、決着したF1最終戦アブダビGP。まずは決勝レース中継でピックアップされたドライバーとチームの無線交信メモから、今シーズン最後のバトルを振り返る。
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<LAP0>
ルイス・ハミルトン→(ドライバーからエンジニアへ)「路面温度は下がってきている?」
←(チームからドライバーへ)「昨日の同じ時間より2度ほど高い」
<LAP1>
ケビン・マグヌッセン→(ドライバーからエンジニアへ)「サスペンションにダメージを負った! 右フロントだ」
<LAP5>
バルテリ・ボッタス→(ドライバーからエンジニアへ)「リヤタイヤに少しグレイニングが出てきている」
フェルナンド・アロンソ→(ドライバーからエンジニアへ)「タイヤ交換をしたい」
←(チームからドライバーへ)「ピットインしろ、タイヤはもう終わっている」
<LAP6>
ジェンソン・バトン←(チームからドライバーへ)「アロンソがピットインした。タイヤはどうだ?」
→(ドライバーからエンジニアへ)「右フロントに苦しみ始めている」
←(チームからドライバーへ)「了解、ピットインしろ」
<LAP7>
バルテリ・ボッタス←(チームからドライバーへ)「いいぞ、ピットインしたクルマはトラフィックに捕まっている。これならうまくいきそうだ」
<LAP9>
ルイス・ハミルトン←(チームからドライバーへ)「ピットインはもうすぐだ。ウインドウはオープンになっている」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「このスティントを、もう少し伸ばすぞ」
フェリペ・マッサ←(チームからドライバーへ)「ペースはまだ良いから後ろとのギャップを作ろう」
<LAP10>
ルイス・ハミルトン←(チームからドライバーへ)「ピットインしろ」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「スイッチ1、ここでハードにプッシュだ!」
<LAP13>
ジャン-エリック・ベルニュ→(ドライバーからエンジニアへ)「(リカルドと交錯して)彼がハードにプッシュしすぎだよ」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「マッサがピットインした。ルイスに対してタイヤとギャップをセーブしなければならない」
<LAP14>
バルテリ・ボッタス→(ドライバーからエンジニアへ)「ケータハムにピットボードを外に出し続けないように頼んでくれる? 1コーナーのブレーキングにかかっていて邪魔なんだ」
<LAP16>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「プランはシンプルだ。ルイスとのギャップを維持し続けて、彼よりも長く走るだけだ」
<LAP19>
ダニエル・リカルド←(チームからドライバーへ)「後ろのボッタスは我々よりも速いが、彼のレースをイージーなものにしてやる必要はないぞ」
ケビン・マグヌッセン→(ドライバーからエンジニアへ)「このタイヤは、まだ保っている。とても良いよ」
<LAP21>
セバスチャン・ベッテル→(ドライバーからエンジニアへ)「リヤタイヤが終わってきてるよ」
<LAP24>
ニコ・ロズベルグ→(ドライバーからエンジニアへ)「パワーを失ってる!」
←(チームからドライバーへ)「わかった、チェックしているところだ」
<LAP25>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「ERSにトラブルが発生している」
フェリペ・マッサ←(チームからドライバーへ)「前のロズベルグはパワーを失っている。いま3秒差だ」
<LAP27>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「まだERSは機能していない。リヤの制動力はブレーキ本体だけだ」
→(ドライバーからエンジニアへ)「どうすれば良いか教えてくれ。失っているのはERSだけじゃないと思う」
<LAP30>
ルイス・ハミルトン←(チームからドライバーへ)「クルマをもう一度ターンアップ(パワーユニットのセッティング変更)しなければならないかどうか、確認しているところだ」
<LAP33>
ルイス・ハミルトン→(ドライバーからエンジニアへ)「ペースはどうすれば良い?」
←(チームからドライバーへ)「1分47秒台前半がターゲットだ」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「ピットインしてくれ。(スタート時は)手動で発進してくれ。RSモードは使えない」
→(ドライバーからエンジニアへ)「どうすれば良いか教えて」
←(チームからドライバーへ)「RSモードにしてレバーは戻さずに、ガレージから出るときと同じようにクラッチをつないで」
<LAP36>
ニコ・ロズベルグ→(ドライバーからエンジニアへ)「もしルイスが脱落したら(タイトル獲得に)必要な順位に入れそう?」
←(チームからドライバーへ)「いまのところ状況は良くない」
→(ドライバーからエンジニアへ)「どうなっているの? どうすれば良い?」
←(チームからドライバーへ)「とにかく全開で行ってくれ。タイヤは問題ない」
バルテリ・ボッタス←(チームからドライバーへ)「もう1回ピットインしてスーパーソフトを履くぞ」
<LAP39>
ダニエル・リカルド←(チームからドライバーへ)「ボッタスはタイヤを労れと言われているが、彼は我々がもう一度ピットストップしなければならないことを知っている。だから前に居続けたほうが良い」
→(ドライバーからエンジニアへ)「僕もそう思う」
<LAP41>
ニコ・ロズベルグ→(ドライバーからエンジニアへ)「状況を教えてくれ。クルマの電源が落ちたり、スロットルが無茶苦茶になったりしている」
<LAP43>
ルイス・ハミルトン→(ドライバーからエンジニアへ)「ペースは問題ないし、必要ならペースを上げることもできる。マシンをターンアップする必要はないよ」
<LAP45>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「いま5位だ、なんとかヒュルケンベルグを抑えろ。彼はオプションタイヤを履いていて、これからグレイニングが出てくるはずだ」
<LAP50>
ルイス・ハミルトン←(チームからドライバーへ)「ニコは、もう脅威ではない」(ロズベルグがスローダウン)
<LAP53>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「ピットインしろ、トラブルが多すぎる」
→(ドライバーからエンジニアへ)「最後まで走りたい!」
←(チームからドライバーへ)「ちょっと待ってくれ……わかった、走っていい」
<チェッカー>
ルイス・ハミルトン→(ドライバーからエンジニアへ)「フーーーッ! ワールドチャンピオンだ! 信じられない! みんな本当にありがとう!」
←(チームからドライバーへ)「11勝、2014年ワールドチャンピオンだ、ルイス。メルセデス・ベンツにとってファンジオ以来のチャンピオンだ」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)「ニコ、パディ(ロウ)だ。今日はうまくいかなくて申し訳なかった。でも今シーズンの君は、常にチャンピオンにふさわしい走りをした。来年もう一度トライしよう」