2009 文部科学大臣杯HDXシリーズ
第4戦
富士スピードウェイ
9月12日(土)
秋の訪れを感じさせる肌寒い曇り空の下、ハンドドライブ・クロスシリーズ第4戦が富士スピードウェイで開催された。今回の舞台は富士スピードウェイ、SUPER GT第7戦予選日のサポートイベントとして、早朝8時過ぎからコースインをすることとなった。
午前6時のゲートオープンと共に参集したエントラントは全国各地からやって来た。今回は、ダカールラリー、アジアクロスカントリーラリーから帰国後初の参加となる青木拓磨選手や、メディアで話題のレースクイーンのチーム“女子カート部LELS”のリーダー・塚本奈々美選手と、華やかな名前が並ぶエントリーリストは24台。しかし、三重から親子でエントリーしていたチームが、ご家族が入院をしたため出場できないという事態になり、一挙に3台が取り消され21台の出走となった。
こうして始まったHDX第1回走行で、1周を走るか走らないかの内に雨粒が落ちてきた。まだ、舗装の色を変えるほどの雨ではないが、予報より数時間早く降り始めてしまった。このような天候の中、2分30秒前後で激烈な争いを繰り広げていたのは、上位5台程度。その結果、このセッションで横堀選手がひとりだけ2分30秒を切ってPPを獲得、森谷選手、青木選手らが続くというグリッドとなった。なお、小嶋選手のタイムは120%の予選通過ラインを下回っているが、今回のレースに限って第2回走行への出場を認められた。
この後、雨は降ったり止んだりを繰り返し、昼休みのころになると路面に水が溜るような状態になってしまった。ピットウォーク開始と共にコースインを行った21台のHDXはグリッドに整列の後、雨の降りしきる中でローリングラップを開始し、1周後にきれいなスタートを切った。全車がレインタイヤを装着する完全なウェット状態の中、荒れた天候に慣れている青木選手がずば抜けて速く、2周目からトップを走り続ける。これに追い付こうと関選手・森谷選手らがバトルに絡むが、青木選手は徐々に差を広げて、独走態勢に入った。結局、青木選手は長期入院からの復帰戦で、2位の関選手に6秒以上の差をつけて、自己通算2回目のHDX優勝となった。激しい3位争いは森谷選手が制し、自身にとって嬉しい初表彰台である。仮表彰式はいつもの通りに本コース上で行われ、入賞者が田代大会組織委員からトロフィーの授与をされると、グランドスタンドから多くの拍手が送られた。
悪天候にもかかわらず、今回も多くの方々のご協力によって、無事にイベントを終了することができました。熱心に応援をしてくださった観客の皆様、ご支援・ご協賛をいただきました多くの方々に心からお礼を申し上げます。これからも、皆様のご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。