ヴァージン・レーシングは、火山噴火の影響で、スペインGPには新シャシーを1台しか導入できなくなったことを明らかにした。改良されたVR-01はティモ・グロックが走らせ、ルーカス・ディ・グラッシは燃料タンクの容量が小さい従来のマシンを使用することになる。

　ヴァージンVR-01は燃料タンクの容量が少し小さすぎ、ある状況においてはレースを走り切るだけの燃料を積めない可能性があることが発覚、チームはより大きなタンクを搭載するマシンをスペインから投入する予定だった。しかしアイスランドの火山噴火の影響で中国GP後にロジスティクスに混乱が生じ、新シャシーの準備が1台分しか間に合わなかった。

「再ホモロゲーションを含め、新車の準備を休みなく進めてきたが、噴火による遅れによって2台目のマシンを完成させることができなかった。この事実を受け入れなければならないのは本当に辛いことである」とテクニカルディレクターのニック・ワースは述べている。
「バルセロナで基本的に異なる仕様のマシンを2台走らせるのは、チームにとって非常に大変なことだ。しかし両仕様ともに信頼性は達成されているので、2台完走に向けて懸命に集中していく」

「カレンダーでは3週間のインターバルがあり、これを有効に利用してヨーロッパラウンドに向けて準備を完全に整える予定だった。しかしボルケーノの影響で時間との戦いを強いられることになった」とチームプリンシパルのジョン・ブース。
「中国GPの後、チーム全体がイギリスに戻ってくるまで5日かかった。その後スペインに向けて大急ぎで作業を行った」
「シャシーをモディファイする計画があり、これが最も重要な開発作業だった。しかし他にバルセロナに持ち込む予定のものはたくさんある。（問題は発生したけれど）スペインには楽観的な気持ちで臨む」