英AUTOSPORTが2014年バーレーンGPを戦った22人のドライバーを10点満点で評価した。今回の最高得点9点を獲得したのは優勝を獲得したルイス・ハミルトンら3人だった。小林可夢偉も戦闘力の劣るマシンで最大限の結果を出したと高く評価されている。
英AUTOSPORTのF1担当編集者エド・ストローは、今季F1第3戦を振り返り、9点を3人、8点を4人につけた。
9位を与えられたのは、ルイス・ハミルトン、セルジオ・ペレス、ダニエル・リカルドだった。
ハミルトンは2番グリッドからスタート、ポールポジションを獲得したポールシッターのニコ・ロズベルグを1コーナーで制し、2連勝を挙げた。
「Q3最後のラップではロックアップしコースからはみ出すというミスを犯したため、最初の走行でマークしたタイムで2番グリッドに甘んじることとなった」とストロー。
「スタートでロズベルグの前に出たものの、ファーストスティントで彼を引き離すだけの速さはなかった」
「セーフティカー出動により不利になったが、タイヤで有利なロズベルグからのプレッシャーに冷静に対処し、素晴らしい防御を見せた」
「ペース自体はロズベルグほど優れてはいなかったが、レースのテクニックとしてはハミルトンの方が上だった」
ペレスは4番グリッドから3位を獲得し、フォース・インディアに移籍して初の表彰台に上った。
「今シーズン最初の2戦は散々な結果に終わったものの、今回、立派に戦って2012年イタリアGP以来の表彰台を獲得した」
「金曜から彼はロングランにおいてメルセデス以外では最速だった。1周の速さもあり、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグより明らかに走りがスムーズだった」
「決勝では積極的に戦って激しい3位争いを制した。素晴らしいの一言だ」
リカルドは予選で3番手タイムを出しながらペナルティによって13番グリッドからスタート、しかし最終的に4位まで順位を上げた。
「バーレーンGPでは、レッドブルのふたりのドライバーのうち、リカルドの方が優れていたことに議論の余地はない」
「リカルドはスムーズで速く安定していた。さらに序盤、セバスチャン・ベッテルとのホイール・トゥ・ホイールの戦いに恐れることなく立ち向かったのは立派だった」
「キミ・ライコネンとのバトルの中でコースオフするなど何度か苦労した瞬間もあったものの、チャンスを逃さずベッテルを追い抜き、この週末の見事な戦いを締めくくった」
8点を与えられたのはロズベルグ(ポールポジション、2位フィニッシュ。「ハミルトンを破ってポールを獲得、決勝でも速さで勝っていたが、平均的なスタートによってリードを失った」)、フェルナンド・アロンソ(9番グリッド、9位フィニッシュ。「予選Q3でエンジンパワーを失い10位に沈んだ。決勝1周目に見事な走りで順位を上げるが上位に食い込めず。フェラーリの今のレベルを示す結果となった」)、ジェンソン・バトン(6番グリッド、17位完走扱い。「予選で素晴らしいパフォーマンスを見せ、決勝でもいいレースをしていた。クラッチトラブルがなければ5位を獲得できていたはず」)、ダニール・クビアト(12番グリッド、11位フィニッシュ。「再び自分より経験あるチームメイトに予選で勝ち、冷静なレースをした。トップレベルの仕事をする速さと精神力があることを今回も証明」)。
可夢偉は18番グリッドスタート、15位という結果だった。予選、決勝共に、可夢偉は最大限の仕事をしたとストローは評価、7点を与えている。
「小林はQ1でQ2のカットオフまでわずかコンマ4秒まで迫り、マシンの力をほぼ最大限に引き出していたと考えられる」
「今回もインテリジェントなレースを戦い、自分より遅いマシンに対しては必要な時に効率的にオーバーテイク、押さえ切る見込みがない相手に対してはリスクを冒さず時間を無駄にしなかった」
「最終スティントでは燃料をセーブしなければならず、前を行くパストール・マルドナドとマックス・チルトンに挑戦することはできなかった」
「彼は現状で望み得るほぼ最大限の仕事をした」
英AUTOSPORTによる2014年第3戦バーレーンGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■レッドブル・レーシング
セバスチャン・ベッテル:7点
ダニエル・リカルド:9点
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:9点
ニコ・ロズベルグ:8点
■フェラーリ
フェルナンド・アロンソ:8点
キミ・ライコネン:7点
■ロータス
ロマン・グロージャン:7点
パストール・マルドナド:4点
■マクラーレン
ジェンソン・バトン:8点
ケビン・マグヌッセン:6点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:7点
セルジオ・ペレス:9点
■ザウバー
エイドリアン・スーティル:5点
エステバン・グティエレス:6点
■トロロッソ
ジャン-エリック・ベルニュ:5点
ダニール・クビアト:8点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:7点
バルテッリ・ボッタス:6点
■マルシャ
ジュール・ビアンキ:5点
マックス・チルトン:6点
■ケータハム
小林可夢偉:7点
マーカス・エリクソン:6点