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F1ニュース

投稿日: 2009.08.31 00:00
更新日: 2018.02.15 14:56

【トヨタF1】F1第12戦ベルギーGP決勝 J.トゥルーリ、T.グロックともにポイント獲得ならず


2009年8月30日(日)ベルギー/スパ・フランコルシャン

パナソニック・トヨタ・レーシングは30日、スパ・フランコルシャンで行なわれたベルギーGP決勝において、表彰台を目指し闘ったが、第1コーナーで、チャンスを失ってしまった。予選で素晴らしい結果を収め、ヤルノ・トゥルーリは2番グリッド、ティモ・グロックは7番グリッドから決勝をスタート。チームは栄冠を勝ち取れる十分な位置にいた。しかし、トゥルーリは第1コーナーの出口で、ニック・ハイドフェルドの車両後部と接触し、ダメージを受けたフロントウィングの交換のために、ピット入りを余儀なくされた。トゥルーリと同様に、ブリヂストンのミディアムタイヤを履きスタートしたグロックは、ポジションを上げ、1周目を終えるときには4番手に浮上した。1周目の中盤で起こったアクシデントのために、セーフティーカー導入。このセーフティーカーの導入でクルマ同士の間隔が縮まる中、トゥルーリは再びトラックに戻り、ティモはトップ6争いを繰り広げた。グロックは1回目のピットストップでソフトタイヤを装着したが、チームが予備の燃料リグに交換しタイムをロスし、ポイント圏内を目指す闘いに戻った。トゥルーリも、2回目のピットストップで、ソフトタイヤに履き替えたが、その1周後、ブレーキトラブルの為に、レース序盤でリタイアした。グロックは、2回目のピットストップで引き続きソフトタイヤに交換、ポイント獲得に向け果敢に攻めたが、惜しくも入賞を逃した。

ティモ・グロック : カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド : 7番手
決勝 : 10位(トップと41.490秒差)
ピットストップ: 12周目、32周目
「力強いスタートを決め、セーフティーカーが導入された時には、4番手で走行していたので、ポイント獲得のチャンスが大いにあった。しかし、1回目のピットストップで、燃料リグに問題が起き、時間をロスし、ポジションを下げた。ピットクルーは予備の燃料リグへの交換を非常に素早くしてくれたが、それでもやはり、時間はロスした。明らかに、燃料リグに問題があり、何が起きたのか分析して、今後、同じようなトラブルを防がなければならない。私はベストを尽くしたし、クルマはとても速かった。ただ、結果に繋がらなかった」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー9 シャシー:TF109/06
グリッド : 2番手
決勝 : リタイヤ  
ピットストップ : 1周目、20周目
「どれほど決勝にがっかりしているか言い表せない。予選後、私たちの調子はとても良かったので、今日は素晴らしい結果を収められると心から期待していた。しかし、第1コーナーで、私はハイドフェルドのすぐ後ろを走っていて、コーナーの出口で現実よりも、速く行くと予測していた。彼が問題を抱えていたかどうか分からないが、わずかに彼に接触して、フロントウイングを壊してしまった。クルマが大きく振動していたので、ピットに入るしか選択肢がなかった。その後、私ができることは何もなく、結局、ブレーキがすり切れる問題が見つかり、走行を止める方が安全だという判断になった」

新居章年 : シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「本当に残念なレースだった。ヤルノはスタート直後の第1コーナーで行く手を阻まれる形で接触、フロントウイングを破損してしまい、結局これがもとでブレーキトラブルでリタイアせざるを得なかった。ティモはスタートでうまく順位を上げて上位を狙える勢いだったが、得意なはずのピットストップでタイムロスをしてしまい、ポイントを逃してしまった。今回は予選の戦い方にひとつのポイントをおいていたが、次は予選結果をレース結果に必ず繋げる様にする」

山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「良いポジションからスタートしたにも関わらず、今日はクルマのポテンシャルを引き出せず残念だ。応援して方々は、はるかに上位の成績を期待してくれていたのに、申し訳ない。ヤルノは、最初の周回でレースが決まってしまった。ティモは、燃料リグに問題を抱え、ポイント獲得を逃した。特に、クルマには競争力があり、予選を大きく改善するという目標は達成できたので、フラストレーションが非常にたまる1日だった。燃料リグの問題を解決するべく、ケルンのファクトリーで作業し、イタリアGPに向け、クルマの性能を更に引き出したい」