F1第14戦イタリアGPの決勝が12日にモンツァ・サーキットで行われ、地元フェラーリのフェルナンド・アロンソがポール・トゥ・ウインで今季3勝目を挙げた。BMWザウバーの小林可夢偉は1周もできずにリタイア、HRTの山本左近は19位完走を果たしている。
決勝日のモンツァは快晴、気温24度、路面温度は35度まで上がりレースは絶好のドライコンディションで午後2時(現地時間)のスタートを迎えた。土曜日の予選後にルノーのビタリー・ペトロフとヴァージンのティモ・グロックがそれぞれ5グリッド降格のペナルティを受けたために後方の順位が若干変動。また、13番グリッドにつくはずだった可夢偉はマシントラブルによりスタート前のコースインに間に合わず、ピットスタートを余儀なくされた。
レースは“ティフォシ”の声援が悲鳴へとかわるなか、2番グリッドのジェンソン・バトンがスタートの加速でフェルナンド・アロンソを上回り、第1シケインをトップで通過する。ただバトンはシケインの立ち上がりでアロンソとフェリペ・マッサにつつかれ、3台いずれかのマシンから何らかのパーツが飛び散った。
選手権リーダーのルイス・ハミルトンはスタート後に4番手へポジションをあげたものの、直後の第2シケインでマッサのインに飛び込む無謀な動きで右フロントタイヤをマッサの左リヤに接触させてしまう。これでハミルトンのマシンはサスペンションを破損し、続くコーナーのレズモでコースオフ、あっけなくマシンを降りてしまう。ピットスタートの可夢偉もオープニングラップのセクター2でマシンがストップした模様だ。
序盤はバトン、アロンソ、マッサがトップ3を形成し、4番手ニコ・ロズベルグ以下をジリジリと引き離す展開となった。スタートで後方に埋もれた4番手スタートのマーク・ウエーバーとチームメイトのセバスチャン・ベッテルは順位を入れ替え7、8番手からの追い上げとなるが、ロズベルグのペースに付き合わされる格好となりトップとの差は広がるばかり。レースは完全にバトン、アロンソ、マッサの争いに持ち込まれていった。
レースをリードする3人は、バトンがハイダウンフォース仕様でコーナーのタイムを稼ぐ一方、アロンソはストレートスピードでバトンを常に射程圏内に捉え続ける。マッサは3秒ほど後方から前のふたりをキッチリとマークしているといった状態。バトンとアロンソはその間も互いにファステストラップを奪いながらコンマ差の戦いを繰り広げ、レースは3人が緊張を保ちながらも、見た目には膠着状態のまま中盤へと向かっていった。
その後、後方のマシン数台がようやくピットストップを始めていくなか、3人は25周目付近にバックマーカーを処理した後もピットに入る気配は見せず、30周目からは再びバトンとアロンソの差が縮まり、アロンソがコーナーでバトンを牽制し始める。
3人がピットストップを迎えたのは37周目から。まずは首位のバトンが動き、翌周にアロンソがピットイン。マッサは39周目にピットへ滑り込んでくる。チームはいずれも3台のマシンを素早い作業でコースに送り出したが、結果はライバルがピットインした間にフライングラップを決めたアロンソがコースへ復帰する際の1コーナーでわずかに前に出て逆転に成功する。マッサはバトンには届かず3番手のまま。
トップを奪い返したアロンソはその後、バトンとのギャップを若干広げると終盤はレースをコントロールしてそのままトップでフィニッシュ。アロンソはホームストレートでティオシの声援に応えるようにマシンを右へ左へ振りながら歓喜のチェッカーを受けた。善戦したバトンは納得の2位、マッサもフェラーリのホームレースに表彰台で華を添えた。
4位には苦しみながらもベッテルが入った。彼は序盤にエンジントラブルを訴える場面もあったが、53周レースの52周目までピットストップを引っ張る大胆な作戦を決行。終盤の順位争いに浮上してきたチームメイトのウエーバーが終始ニコ・ヒュルケンベルグを抜きあぐねたこともベッテルを助けるかたちとなった。
今シーズンのF1はこれでヨーロッパラウンドが終了。2週間後のシンガポールからタイトルをかけた最後のフライアウェイバトルがいよいよスタート。そして、10月8日には鈴鹿での日本グランプリを迎える。
