フィンランドの新聞チュラン・サノマット紙は、経営危機が囁かれているカンポス・メタ1が実際にF1に参戦できない場合、セルビアのステファンGPが代わりに参戦する有力候補であり、その場合は09年限りで撤退したトヨタF1のマシンを使用、中嶋一貴がドライブするのではないかと報じている。
一貴は09年シーズン、チームメイトのニコ・ロズベルグが34.5ポイントを獲得したにもかかわらず無得点に終わり、ウイリアムズのシートを失っていた。トヨタがF1から撤退した後、トヨタF1の山科忠代表は「一貴、(小林)可夢偉がF1に残れるように最善を尽くしたい」と語っていたが、ここへ来て有力なオプションが浮上することになった。
すでにステファンGPは代表、ゾラン・ステファノビッチが旧トヨタF1の本拠地を訪問するなど、トヨタF1の財産である2010年用マシン、TF110の使用を前提に協力体制を築きつつあり、その場合のオプションとして、中嶋一貴の起用が有力視されている。
ここへ来てカンポス・メタはスポンサー獲得が進展しておらず、開幕戦のグリッドに立てないのではないかという噂が加速している。バーニー・エクレストンはもしカンポス・メタがF1に参戦できなかった場合、ステファンGPを最有力のオプションとして考えており、カンポス・メタの動向次第では一貴に再びF1で戦うチャンスがやってくることになりそうだ。
なお、ステファンGPについては、1月14日発売の週刊オートスポーツ1238号にて詳しく報じている。