深刻な資金不足に陥っていたザウバーだが、ロシア企業とパートナーシップを結び、長期的にF1で戦うための基盤を確保したと発表、これに伴い、ロシア出身のドライバー、セルゲイ・シロトキンを2014年にレースドライバーとして走らせるための準備を行うことも明らかにした。
15日、ザウバーは、ロシアの国際投資協力基金、北西ロシア国家開発基金、国立航空技術研究所とパートナーシップを結び、「長期的に競争力を向上させていくための堅固な基盤を得ることができた」と発表した。
また、ザウバーは以下のような発表も行っている。
「今回のパートナーシップには、2014年にソチで初開催を迎えるF1GPのプロモーション活動をさらに活発に行うこと、ロシアの才能ある若い世代をモータースポーツの世界へと呼び込むことが含まれる」
「特に、ロシアのドライバー、セルゲイ・シロトキンに、同チームの2014年レーシングドライバーとしての準備を整えさせるための育成プログラムを立ち上げる」
17歳のシロトキンは国立航空技術研究所のボスの息子であり、今季フォーミュラ・ルノー3.5に参戦、8戦中5戦で予選トップ6以内に入り、現在ランキング8位につけている。
シロトキンのマネージャー、ニコライ・ペトロフは、今季のフリープラクティスでシロトキンを走らせ、来季デビューへの準備を整えるとコメントしている。
「彼を2014年にF1にデビューさせられる状態にするため、全力を尽くしたいと考えている」
「そのための手段を計画している。中でも(今季)金曜フリープラクティスでセルゲイが走ることは確実だ」
しかし金曜プラクティスに出場するにはスーパーライセンスが必要となる。
そのためには今季のフォーミュラ・ルノー3.5でチャンピオンになるか、FIAにフォーミュラカーでの才能を認められる必要があり、後者の場合も、スーパーライセンス申請からさかのぼって90日以内に現在のF1マシンで最低300kmの走行(レーシングスピード)を行う必要がある。
シロトキンは今週の若手ドライバーテストに参加する予定がなく、今季中にスーパーライセンス獲得のチャンスが得られるかどうかは明らかでない。