ジャン-エリック・ベルニュが過剰な減量から入院したことが明らかになったものの、FIA会長ジャン・トッドは、今年のF1ドライバーたちが減量を強いられ健康を害する危険があるとの懸念を打ち消した。
トロロッソのベルニュは、減量により体重を落とし過ぎたことで体調不良に陥り、オーストラリアGPとマレーシアGPの間に入院した。
2014年F1では新たなパワーユニット導入に伴い、マシンとドライバーの最低重量が引き上げられた。しかしそれでも長身、すなわち体重が重いドライバーを乗せるチームは特に重量制限に近づけるのに非常に苦労しており、ドライバー自身も厳しい減量に取り組まざるを得なくなっている。
「67kgまで落とした。ちょっと落とし過ぎてエネルギーを失った」と身長182cmのベルニュは明かした。
「でもその後、少し体重を増やしたので今はもう大丈夫だ」
トッドはバーレーンGPの日曜、メディアに対してドライバーの健康に関する懸念を否定した。
「普通はうまく食事制限ができるものだ。体重を減らし過ぎて病院に行くなどということにはならない」とトッド。
「食事制限をしたから病院に行くということはない」
来年は最低重量が10kg引き上げられることが決まっている。この変更を1年前倒しにするという提案もあったが、全会一致とならず、実現されなかった。
身長183cmのエイドリアン・スーティルは全ドライバーの中でも長身の部類に入り、ザウバーC33の車重が非常に重いため、厳しい減量を強いられている。
「かなり体重を減らさなければならない。難しい状況だから注意する必要がある」とスーティル。
「去年より3、4kgは減らした。でもちゃんとレースで完走できる状態を保つためコントロールするよう心がけている」
「それでも決勝スタート前の時点ですでに、最大限のパワーが出ない状態だ」
「僕らは危険に直面している。シーズンは長い。転戦を重ねるにつれて、エネルギーが奪われていく」