フェリペ・マッサとフェラーリは、シケインをショートカットしてマッサの前に出たジェンソン・バトンがドライブスルーペナルティを受けたのは当然のことだと発言した。
オーストラリアGP序盤、バトンはマッサに押さえられた状態で何周も走行することになった。オーバーテイクを仕掛けた際にバトンはコースアウト、エスケープロードを通ってマッサの前に出た。これがレギュレーション違反であるのは明らかだったが、バトンはチームの指示でマッサに順位を返さずにそのまま走行を続けた。その後マッサがピットインしたため、バトンはマッサとポジションを入れ替えることが不可能になり、スチュワードはバトンにドライブスルーペナルティを科し、これによってバトンは大きく順位を落とした。
レース後、バトンは、マッサに押し出されたと主張、フェラーリは自分が順位を返すことができなくなるようマッサをピットインさせたのかもしれないと述べた。
これに対し、マッサは次のように述べている。
「いいバトルだったよね。僕は自分のポジションを守り切った。彼は僕を抜くことができなかった」
「彼は何度も仕掛けてきたけれど、僕はそのたびにそれを退けることができた。その後、彼は、禁止された条件の下で前に出た。彼は僕にポジションを返さなければならなかった。でもそうしなかったからペナルティを受けたんだ」
フェラーリは昨年のイギリスGPでバトンと同様の状況に陥った。フェルナンド・アロンソがコースからマシンをはみ出させてロバート・クビカを抜き、その後クビカがリタイアしたためにポジションを返すことができなくなり、アロンソはドライブスルーペナルティを受けた。
フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、今回のスチュワードの判断は正しかったと述べている。
「実際、難しい状況ではなかった」とドメニカリ。
「我々は(昨年の)シルバーストンで同じ状況を経験している。スチュワードのアプローチは正しかったと思う。ジェンソンはシケインをカットしたのだからね」
「規則は新たに強化されている。今は国際スポーツ法典だけではないのだ。スポーティングレギュレーションにおいてコースのラインを尊重すべきことが定められている。ジェンソンがフェリペを前に出していれば、(スチュワードの)アプローチが違っていたのは間違いない」