ホンダの伊東孝紳社長が、現在の不況を脱したとしても、F1に戻りたいという気持ちはないと述べた。
ホンダは、世界的な不況により業績が悪化した影響で、昨年突然F1から撤退した。チームはロス・ブラウンが率い、ブラウンGPとして活動を継続、今年目覚しい活躍を見せ、ドライバーズ、コンストラクターズの両選手権を現在リードしている。しかしホンダはF1撤退は正しい判断であると考えており、当面復帰するつもりはないと認めた。
「我々がF1を去らねばならなかったのは本当に残念なことだった」と伊東社長がメディアに対して述べたと、ロイターが報じている。
「一方で、F1は企業がさまざまな力を試すための手段としての有効性を失いつつあり、制限がどんどん増えている」
「我々が新たなフィールドにチャレンジする余地はほとんどない。現在のシリーズの状況を考慮すれば、私の考えでは、経済状況が回復したとしても、我々としては復帰したいとは思わない」
一方、トヨタが所有する富士スピードウェイが来年の日本GP開催から手を引いたことで、ホンダが所有する鈴鹿サーキットがその代わりを務めるのかとの質問に対して、伊東社長は、何の決断も下されていないと述べた。