マクラーレンは29日、2月3日付けで昨年までロータスF1チームの代表を務めていたエリック・ブーリエが、マクラーレン・レーシングのCEO兼レーシングディレクターに就任すると発表した。
ブーリエはDAMSやレーシングエンジニアリングでワールドシリーズ・バイ・ニッサン、A1グランプリなどに携わった後、ジェラール・ロペスの下でルノーF1チームに加入。36歳にしてチーム代表の座に就任し、ロータス・ルノーGP、ロータスF1とチーム名が変わる中でチーム代表を経験し続けて来た。
これまでマクラーレンでは、マーティン・ウィットマーシュがチームプリンシパルという立場でチームを率いてきたが、1月17日にロン・デニスがF1チームのマクラーレン・レーシングを再び権限下に置くと発表。ウィットマーシュに代わって、先日ロータスを離脱したことが明らかになったブーリエを引き抜くのではないかと言われていた。
今回の発表によれば、ブーリエはマネージングディレクターのジョナサン・ニールとともにマクラーレンのCEO兼レーシングディレクターというポジションにつき、グループのチェアマンで、CEOであるロン・デニスに最終的に報告する立場に就くという。
「まず、このような権利と素晴らしい機会に対して自分を指名してくれたことに感謝したい。マクラーレン・レーシングの規模、そしてマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)は世界トップクラスと言える。こんなチームに加わることができて興奮している」とブーリエは語った。
「新しく構築された組織の中で、他のマクラーレン・レーシングの幹部とともに、活発で積極的な活動をしていき成功をもたらすつもりでいる」
また、ブーリエ起用を決めたロン・デニスは「エリックを指名することは、マクラーレン・レーシングの経営陣再構築のために不可欠だった」と語った。
「私はマクラーレン・グループのすべてに自分の主義と考え方を伝えてきた。今回の私の狙いは、今後マクラーレン・レーシングでは自らの専門分野に集中し、その責任をしっかり理解することだ。そのためにエリックを起用し、彼は私に報告する職務を果たすことになる」
「マクラーレン・レーシングの経営陣を見直したことで、再び競争力を回復し、迅速でプロフェッショナルな、タレント豊かな組織を構築できると確信している」
なお、今回の発表の中でウィットマーシュの去就については触れられていない。