マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、イギリスGPまでにマシンパフォーマンスに改善が見られなければ、今季を諦めるのではなく、よりアグレッシブなアプローチをとると語った。
マクラーレンはバーレーンからスペインの3戦連続でノーポイントに終わり、第5戦終了時点で合計43ポイントでコンストラクターズ選手権6位に沈んでいる。
チームはファクトリーにおいてダウンフォース向上のための作業に成果が見られたとして、今後の数戦でコース上のパフォーマンスが改善することを期待している。
ブーリエは、7月のイギリスGPまでに作業が成功したかどうか結果が出るものと予想している。
「すべての準備を整えた」とブーリエは今週火曜に行われたマクラーレンのインタビューイベントにおいて語った。
「後方から遅れを取り戻していかなければならないことは事実だが、我々の開発ペースは非常に優れている」
「モナコとカナダはコースレイアウトが特殊だから、我々がどこまで追いつけるのか、どれだけ早く追いつけるのかがはっきりするのは、オーストリアとシルバーストンということになる」
「シルバーストンで勝てるとは言わないが、その2戦で挽回のポテンシャルについて見えてくるだろう」
イギリスGPで進歩が見られなかった場合、今季戦いを諦めてリソースを来年型マシンに集中させることを考えるかとの質問に対し、ブーリエは「2015年にシフトすることはないと思う」と答えた。
「風洞の作業を制限する30/30ルールにより、毎日風洞作業に多くのエネルギーとリソースを集中させられた昔とは状況が異なっている」
「それでも、シルバーストンを期限とし、その後2015年のマシンに集中するのではなく、よりラジカルなコンセプトでアプローチしていくことは可能だ」
「我々はすでにそういうコンセプトで作業を進めている」
“30/30ルール”とは、風洞とCFDシミュレーションの作業に制限を設けるためのもので、今年は作業量の制限がさらに厳しくなっている。