2016年の世界ラリー選手権(WRC)第3戦メキシコで50マイル(約80キロ)のステージがデイ3に設けられる。50マイルにおよぶ長距離ステージが設定されるのは、1986年のツール・ド・コルス以来30年ぶりのこととなる。

 2015年3月に行われたラリー・メキシコでは、デイ1に14台中7台のWRカーがデイリタイアする過酷なラリーとなっていたが、同大会のディレクターを務めるパトリック・スーパービルは16年大会では長距離SSを含む、より厳しい設定にしたいと述べていた。

 新たに設けられる50マイルのスペシャルステージ(SS)は、同大会で長年使用されているグアナファティト、デラマデロ、エル・ブリンコの各要素を繋げる形で構成。競技最終日の午前中にSS20として実施される。なお、各チームはSS20後に実施されるスーパーSS、パワーステージに向けてタイヤ交換が許可されている。

 ラリー・メキシコのスポークスマンは「数年に渡り、我々の運営能力を高めながら下準備を行ってきた。その成果を披露する時がきた」と最長ステージへの自信をみせている。

「80キロという長さは、WRCの規則においてタイヤ交換なしで走行できる最も長い距離だ。これは我々が2015年のラリー・メキシコで設けた最長ステージより25kmも長いものとなる」

「ステージ走破にはあらゆる要素が重要となる。マシンやタイヤだけでなく、ドライバーとコドライバーの身体的要素やメンタル面も万全でなければステージを走破することはできない。彼らはこのスポーツで長年直面してこなかった体力と集中力の低下に対処しなければならないんだ」

「このニュースを快く思わない人間もいるだろう。しかし、それ以上に大多数の人が気に入ると確信している」

 1970~80年代のWRCでは長距離SSは一般的なものだったが、1987年に導入された新レギュレーションにより距離の短いSSが一般的となり現在に至っている。

 今年初め、ラリー・メキシコを3連覇しているセバスチャン・オジェは英AUTOSPORT.comに長距離SS復活への意見を問われ、「なぜダメなんだ? タイヤには過酷な状況になるだろうけど、僕はタイヤに十分気を配りながら結果を残している。だから、僕にとっては興味深く、タフな挑戦になると思うよ」と歓迎する意向を示している。

 2016年のWRC第3戦メキシコは、3月4~7日に開催される。

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