BMWザウバーの小林可夢偉が、2010年シーズンを振り返り、チームは序盤の厳しい時期を乗り越えて挽回し、素晴らしい仕事をしたと語った。彼にとってシーズンで最高の思い出は日本GPであり、最悪だったのはカナダGPだという。
可夢偉はシーズン序盤はリタイアが続いたものの、第7戦トルコGPでポイントを獲得、イギリスGPでは今季最高位の6位入賞を果たし、合計32点を獲得、ドライバーズランキング12位で初のフル参戦シーズンを終えた。BMWザウバーは計44ポイントでランキング8位だった。
「僕らにはたくさんのアップダウンがあったけれど、全体的にいいシーズンでした」と可夢偉はチームのインタビューに対して語っている。
「序盤はかなり苦労しました。この時期はかなり大変で、シーズンの間にそこから挽回するのはとても難しかったです。今はシーズン中にテストができませんから。それでもシーズン終盤には、かなり力をつけてきました。チームは素晴らしい仕事をしてリカバーしました。頑張ってくれた彼らに感謝したいです」
2010年で一番よかった時と最悪の経験について、それぞれ可夢偉はこう答えている。
「日本では面白いレースをしたと思います。僕にとっても日本のファンにとってもとても素晴らしい瞬間でした」
「(最悪の経験は)カナダGPのオープニングラップでクラッシュしたことです」
彼はF1フル参戦として初のシーズンを通して、すべての部分において進歩したと考えている。
「(改善されたのは)すべてのエリアです。ルーキーなら特に、すべての部分で進歩する必要があります」
今年は可夢偉のオーバーテイクが大きな注目を集めたが、オーバーテイクに特に秘訣はないと本人は語っている。オーバーテイクの秘密は、と聞かれ、最初に「僕は日本人だから目が小さいんです。だから他のドライバーが見えない(笑)」と冗談を言った後、可夢偉は「オーバーテイクできると思ったら、やるだけです。それだけのことで、秘密なんかない」と述べた。
2011年の彼の目標はミスをなくすことだという。
「僕自身の目標は、ミスを絶対にしないことです。チームとしては、いいマシンを作って、常にポイントを狙えるようになりたいです。そして、ランキングでもっと上に行きたい」
最後に、「何でも願いがかなうとしたらどんな願い事をする?」と聞かれた可夢偉は、ドラえもんのどこでもドアが欲しいと即答している。
「これは簡単です。日本のマンガには『どこでもドア』というのがあるんです。どこに行きたいか決めて、このドアを通れば、行きたいところに行けるんですよ。これがあればすごく嬉しいですね。世界のどこに素敵な家を持っても大丈夫。たとえばどこかの島に家があっても、毎日そこで眠れるんです!」