今季、チーム・サード-モランドからWEC世界耐久選手権のLMP2クラスにフル参戦する嵯峨宏紀。2月のアラゴンで初めてモーガンEvo・サードのマシンに乗ったという嵯峨は、3月27日〜28日にポールリカール・サーキットで行われたシリーズ公式テストで自身2度目のテストに臨んだ。2日間にわたるテストを終えた嵯峨に、手応えを聞いた。

「LMP2クラスはバジェットキャップがあるせいで、セッションをフルに使って走ることができず、ピットで待っている時間が多かった。正直もっと走りたかったというのはありますけど、タイム的には良かったですし、予選シミュレーション時のマシンの戦闘力も高かったので、全体的にはポジティブですね」

 昨年のモーガンシャシーはアンダーステアに悩まされていたというが、今年の“Evo”パッケージではそれを克服すべくフロントのエアロなどに手が加えられている。そのエアロパッケージの確認などをしながら、「シルバーストンではフロントタイヤのデグラデーションが多いと言われているので、その対策もできました」と開幕戦向けの準備もできたようだ。

 これまで、あまり海外レースへの参戦を考えて来なかったという嵯峨は、「こちらに来る前は、ちょっと“構えて”いた部分もありました。でもいざチームに入ってみると、びっくりするくらいアットホーム。誰かがうまくマシンに乗れていなければ、みんなで(解決策を)考える、みたいなこともあるんです」と、暖かいチームの雰囲気に早速とけ込んでいる様子。

 元F1ドライバーのクリスチャン・クリエンとチームメイトとなるが、「吸収できることは山のようにあります。SFではこの4年間誰とも比較できなかったので、人と比べられるのがすごく楽しみ。基本的に3人ともバランスがとれているので、データも比較しやすい」という。「こういうチャンスはなかなかないので、今年一年は武者修行というか、自分自身のスキルアップをして、それを日本のレースに還元したい」。

 今季はフル参戦ということで、「目標はチャンピオン。このテストの結果を見ても、それは可能だと思います。ちょっとオレカは速そうですけどね。(オレカを使う)KCMGと争う形になると、日本とやっていることが変わんないなぁとか思いますけど(笑)、そこで負けないように。チャンピオン獲れるように頑張りたいと思います」と、新たな環境での挑戦に目を輝かせていた。

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