2016年にF1にデビューすることが決定しているアメリカを拠点とするハースF1チームのボス、ジーン・ハースが、2010年にデビューした3つのF1チームとは異なり、自分たちは十分な準備を整えてから初戦を迎えると述べた。
昨年末、FIAは新F1チームを募集、複数の申請に関して審査を行った結果、NASCARに参戦するスチュワート-ハース・レーシングの共同オーナーであるジーン・ハースの申請を承認した。
ハースはアメリカを拠点とするこのチームを2015年からF1に参戦させることを目指していたが、その後、準備の遅れからデビューを1年遅らせることを決めた。
2010年からF1に参戦した3チームのうち、HRTはすでに撤退、ケータハムも一度も入賞を果たせないまま存続が危ぶまれており、マルシャは今年初ポイントを獲得したものの、経済的に苦しい状況にある。
しかしハースは、彼らとは異なり、自分たちは十分な準備を整えてからデビュー戦を迎えるつもりだと語っている。
「彼らの一番の問題は、グリッドにつくのを急ぎすぎたことだ」とハースがCNNのインタビューにおいて述べたとSky Sportsが報じた。
「その結果、十分検討することなくパートナーシップを結び、多くのミスを犯した。急ぎ過ぎたために、リソースが整っておらず、マシンの準備も十分にできていなかった」
「我々の場合は、11月までにシャシーを完璧な状態に整え、2016年1月の初走行に臨みたいと考えている」
「我々には、スペア、ピットの設備、ロジスティックなどといった、レースに臨むために必要なすべてのものをきちんと準備できるだけの時間がある」
「最初の5年間は生き残り参戦し続けることを目指す。参戦してすぐにタイトルを取れるなどという壮大な期待を抱いてなどいない」
「5年のうちに1回でも勝てればとてつもない成功といえるだろう」
工作機械製造を扱うハース・オートメーションの創設者であるハースは、そのビジネスにおいてF1は完璧なPRの場になると考えており、資金面に不安はないと示唆した。
「売上を10億向上させることができれば、F1のコストはまかなえる」とハース。
「年間5億ドルを使うチームもあれば、5,000万ドルのチームもある。我々はその中間ぐらいに位置することになるだろう」