ソノマ・レースウェイで開催されたIZODインディカー・シリーズ第15戦。25日に決勝レースが行われ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が、昨年のサンパウロ戦以来となる勝利を挙げた。序盤13番手から追い上げを見せた佐藤琢磨(AJフォイト)だったが、不運な接触もありリタイアに終わった。

 2013年のインディカー・シリーズは、第15戦目にして10人目のウイナーを誕生させた。昨年4月のブラジル・サンパウロ戦以来勝ち星から遠ざかっていたパワーが、予選3番手から今季初勝利を飾ったのだ。

 予選2番手だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)は、34周目にトップに立った。ピットタイミングの違いから一時的にライバル勢にトップを明け渡すことはあったが、彼が優勝に向けて突き進んでいるのは明らかだった。

 しかし、ディクソンはレースが終盤に入った64周目にピットでアクシデントに遭遇する。目の前のピットボックスで作業を終えたパワーのクルーが持つタイヤと彼のマシンが接触したのだった。この件を複数のビデオを見て検証したインディカーはディクソンに非があったと判断し、グリーンフラッグ後にピットロードをドライブスルーするペナルティを科した。

 これでディクソンは20番手まで後退。残り周回数は10周しかなく、今季4勝目を逃した。彼は鬼神の追い上げで15位フィニッシュを実現し、シリーズポイントでのダメージをミニマムとしたが、“アイスマン”と称される冷静な男が「パワーのクルーの行動は意図的。そこまでして勝ちたいのか!」と怒りを露わにしていた。

 ディクソンのペナルティによって、トップにはパワーが躍り出る。70周目のことだ。そこからの彼はダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)、続いてジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン)のアタックを受けたが、これらを退けた。最後にフレッシュ・レッドを残していたパワーは、74周目にファステストラップを記録してウィルソンとの差を広げ、今季初勝利、キャリア19勝目、ソノマでの3勝目のゴールへと飛び込んだ。

「また勝つ事ができて嬉しい。肩の荷が下りた。私たちは何度も不運に見舞われて来たが、クルーたちはハードワークを続けてきてくれていた。来年はもっと完成度の高いドライバーとなって活躍したい」とパワーは語った。

 ウィルソンの2位フィニッシュは、8周目のスピンで23番手まで後退しながら達成された素晴らしいものだった。新品のブラックタイヤでスタートした作戦が正解で、スピンした後の彼は残りの77周すべてをレッドタイヤで戦った。燃費セーブとピットタイミング、緻密な戦いぶりで彼らは今季ベストフィニッシュを獲得したのだ。

 3位となったフランキッティは、パワーの最後のリスタートでのドライビング、そして、パワーのクルーたちの行動に対しても、「フェアではなかった」と不快感を示した。

 ポイントリーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は完走を最重点課題に掲げて戦い、7位フィニッシュを果たした。ランキング2位のディクソンが優勝を逃して15位に沈んだことから、彼のポイントリードは31点から39点に広がった。
 
 佐藤琢磨は予選13番手から、得意のスタートで10番手へ、さらには序盤の戦いで9番手へとポジションアップ。しかし、他車と接触して目の前へと飛び出して来たグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)のマシンを避ける術はなく、サスペンションを傷めて最後尾まで後退。ピットでマシンを直しレースに復帰するも、今度はコース上で逆を向いてストップしていたチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ)が琢磨をめがけて突然ダッシュ。正面からヒットされてレースを終えた。

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