F1第14戦シンガポールGPの決勝は、マクラーレンのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインでトップチェッカーを受け、今季2勝目を飾った。2位はティモ・グロック(トヨタ)、3位にはフェルナンド・アロンソ(ルノー)が入った。トヨタのもう一台、ヤルノ・トゥルーリは12位。ウイリアムズの中嶋一貴は9位でレースを終えている。

 週末を通して好天に恵まれたマリーナベイ・ストリート・サーキットは決勝日もドライコンディション。気温30度、路面温度は32度、湿度は66%となっている。レース前のグリッドは多くのマシンが2種類のうち硬いほうのソフトタイヤを装着。なおブラウンGPのルーベンス・バリチェロは土曜日の予選後にギヤボックス交換を行ったため5グリッド降格、BMWザウバーのニック・ハイドフェルドはピットレーンスタートを選択している。

 レースはPPのハミルトンが好スタートを見せてリードを奪うと、序盤からファストテストラップを刻んでレースの主導権を握る。2番手にはスタートでベッテルをパスしたニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ)が2秒のギャップで続き、さらにその2秒後方からベッテルが追う展開となる。その後方はトヨタのグロックが先頭から10秒以上離れて4番手を走行、以下フェルナンド・アロンソ(ルノー)、マーク・ウエーバー(レッドブル)と続き、11番手スタートのジェンソン・バトン(ブラウンGP)は10周目を終えた段階で順位をひとつあげている。

 18周目、3番手走行のベッテルが1回目のピットストップを行うと、他の上位勢も翌周から続々とピットイン。首位ハミルトンは21周目にピットストップを行い、他の多くのマシンと同じように再びソフトタイヤを履いてコース復帰を果たした。
 しかしレースはこの周にフォース・インディアのエイドリアン・スーティルが前車へのオーバーテイクの際にスピン、そこへ後ろからきたハイドフェルドがスーティルを避けきれずに接触してしまい、レースはここでセーフティカー先導となってしまう。

 26周目のレース再開時点の順位はハミルトンが先頭、以下ロズベルグ、ベッテル、グロック、ウエーバー、バリチェロ、ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)、バトンというトップ8となる。ただ2番手のロズベルグはピットアウトの際に白線カットのミスを犯し、その後ドライブスルーペナルティを受けて優勝争いから大きく後退することとなった。

 リスタート後も依然トップを走るハミルトンは一時後方のベッテルにコンマ数秒差まで迫られる。しかし、ここも落ち着いた走りでトップの座を守り続けると、そのベッテルが2回目のピットストップの際にピットレーンのスピード違反を犯し、ペナルティを受けて後退。ライバルのいなくなったハミルトンはその後2回目のピットストップも難なくこなして、そのまま今季2回目のトップチェッカーを受けた。

 ベッテルとロズベルグの後退によりグロックが今季初となる2位をゲット。トヨタは第4戦以来、グロック自身は第2戦マレーシア以来の表彰台を獲得することとなった。3位には昨年優勝のアロンソが今季初の表彰台。終盤のペナルティで優勝争いから脱落したベッテルはなんとか4位でゴールしたが、ウエーバーはリタイア。そのためタイトル争いで再び主導権を手にしたブラウンGPはバトンが5位、バリチェロが6位。ドライバーズランキングは首位のバトンが84ポイントとなり、2位バリチェロは69ポイント、3位ベッテルが59ポイントとなって、いよいよ次戦鈴鹿での日本GPを迎えることとなった。

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