今季のFIA GT1世界選手権では、開幕戦からJRモータースポーツ、スモーパワーGTのニッサンGT-R勢、ランボルギーニ・ムルシェラゴLP670 R-SVを走らせるスイスレーシングが、東北地方太平洋沖地震に見舞われた日本に向けて、メッセージを掲げたが、第2戦ゾルダーでもその活動を継続している。

　昨年のGT-Rに代わって、今季FIA GT1世界選手権にランボルギーニ・ムルシエラゴで参戦するスイス・レーシングチーム。ヨーロッパラウンドでの開幕戦であるゾルダーで、「被災なさった皆様に心よりお悔やみを申し上げます。日本の現状はいかがですか」と、オットマー・ウェルチ監督は、日本人である筆者に掛け寄り、温かいことばを掛けてくれた。

　ウェルチ監督の義姉が日本人であることや、昨年は荒聖治がスイス・レーシング参戦していたこともあり、ウェルチ監督は非常に親日家でもある。それが故に東日本大震災や原子力発電所の爆発事故で非常に心を痛めているという。

　今も続く余震の中、避難所の日本国民の現状や、日本の今後を非常に心配しており、FIA GT1のアブダビ戦にはニッサンGT-Rで参戦するスモーパワーやJRモータースポーツとともにに、同じスイスに本拠を置くF1ザウバーと同様の「我々の祈り、日本に届きますように」というステッカーをランボルギーニに貼った。

「皆様のご健康と、一刻も早いご復興をFIA GT1を戦いながら応援しています」と、日本へ向けて力強いメッセージを贈ってくれたウェルチ監督。第2戦ゾルダーでは、他にも多くのチーム、FIA、FIA GT1を運営するSRO、メディア関係者らが、日本を案じる温かい心遣いを示してくれた。