9日、ワンダーフェスティバルで今季のカラーリングやレースクイーン等お披露目したGSR & Team UKYO。今季、これまで長年タッグを組んできたスタディとは別チームになったが、GSR & Team UKYOはこれまでの初音ミクZ4同様ゼッケン『4』を使用する。スーパーGTのゼッケンの仕組みとともに、ここに至るまでの流れをご紹介しよう。
スーパーGTでは、各チーム固有のゼッケン番号というのが多くあり、グッズ等にも大きく現される。GTを良く知るファンなら番号を言えばすぐに車名が出てくるほど、チームとゼッケンの関係は深い。そんなゼッケン番号については、スーパーGTのスポーティングレギュレーションにも記載されており、明確に決定手順が記されている。
スーパーGTのスポーティングレギュレーション『SUPER GTレースシリーズにおける競技車両番号の設定方法について』の2013年版を見ると、競技番号1は前年GT500チャンピオンチームが、競技番号0はGT300のチャンピオンチームが使用できる(ただし強制ではなく、使用を希望しない場合は欠番)。
ちなみに、チャンピオンチームが1、もしくは0を使用した場合、前年までの番号はエントラントが権利をもつ。例えば、13年王者のLEXUS TEAM ZENT CERUMOは今季1を使用することになるが、昨年使用した38番の権利はそのまま持ち続ける。
それ以外のチームについては、登録申請時に0から999までの間で希望のゼッケンを申請することができる。もし新規チームが複数いた場合はGTAの立ち会いの下、抽選で番号が決定される。ただし、前年からスーパーGTに参加していたチームは前年の番号を優先的に使用することができる権利をもつため、今季で言えばゼッケン『4』の使用権はスタディにある。
今季、GSR & Team UKYOとスタディは別チームとなり、それぞれBWM Z4 GT3を1台ずつ走らせることになるが、2013年まで4号車GSR初音ミクBMWのエントラントを務めていたのはスタディAG。エントラント代表者はスタディの鈴木康昭代表が務めていた。一方、GSRは安藝貴範GSR代表が今季のエントラント代表になるため、レギュレーション上は“新チーム”という扱いになる。前年上位に与えられるシード権等の権利も、スタディが保有しているからだ。
ただ、スポーティングレギュレーションには「これらの優先使用権は、当該エントラントが当該番号の使用を希望しない場合、または当該エントラントが当該年最初の締切日までに公式登録申請を行わなかった場合には自動的に消滅します」、「番号が決定した後であっても、当事者間の合意があれば番号を交換または譲渡することができます」という項目がある。
そこで、スタディ鈴木代表は「ゼッケンというのは、個々のプロジェクトを現すものだと思っているんです。そこで、4はどうぞ使って欲しいとお譲りした形」とGSRに4を“譲渡”する形となり、GSR側でも「昨年からパッケージも見た目も一緒。GSR側で謹んでお受けしました(大橋逸夫ゼネラルマネージャー)」と、初音ミクGTプロジェクトとして4を継続使用することになった。
すでに各チームの申請も終了しており、GSRの4の使用が決定。それを受けて9日の参戦決起集会での発表となった。気になるのはスタディのゼッケンだが、近日中の体制発表会の中で明らかになりそうだ。