ヒュンダイ・モータースポーツは今年夏ごろの販売を目指す新型i20 R5の初走行テストを南フランスで実施したことを明らかにした。

 ヒュンダイが開発を進めているi20 R5は、世界ラリー選手権(WRC)のWRC2やヨーロッパラリー選手権(ERC)などで近年速さをみせるR5規定に沿ったラリーカー。R5規定はS2000規定に代わるものとされており、アップライトは4輪すべてで共用しなければならず、エンジン排気量も1.6リッターに制限されるなど、厳しいコスト制限が行われている。これまで、フォードやシトロエン、シュコダがR5規定マシンを開発し、カスタマーへ販売を行っている。ヒュンダイはマシン開発のため、昨年9月にカスタマー部門を立ち上げ、i20 WRCを開発したチームと連携して製作を進めているという。

 そのi20 R5の走行テストが1月下旬、南フランスのフォンジョンクーズで実施された。ドライブしたのはチームのテストドライバーを務めるケビン・アブリングだ。チームは今後、夏までに各地で走行テストを重ねていくとしている。

 カスタマー部門を率いるアンドレア・アダモは「チームスタッフが何カ月もかけて作り上げた新型R5マシンのテストをスタートさせることができ、興奮している」とのコメントを発表した。

「初テストでは信頼性の確保に注力した。信頼性が高ければ、マシンを受け取ったチームはドライビングに集中することが可能だ。現在は、夏の終わりごろまでに1台目のi20 R5をデリバリーすることを目標としている」

「R5規定マシンはカスタマーチームのためのもので、我々はどの選手権でもi20 R5でのワークス活動は行わない。その代わり、マシンを使いたいという顧客に対し、最高のマシンとサポートを行うことに集中している」

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