2003年を最後にF1の舞台から姿を消した、オーストリアを代表するサーキットであるA1リンク。2004年からヨーロッパでのレースをスタートさせた可夢偉にとって、「レッドブルリンク」と改名されたこのコースを走るのは、初めての体験だった。

「コーナーは9つしかないけど、高低差があって、ベストなラインを見つけるのは簡単ではないだろう」と、木曜日の下見を終えた段階で語っていた可夢偉。初めてのコース、あるいはレッドブルリンクのように10年以上も経過した後に開催が再開されるサーキットの場合、チームは事前にドライバーにシミュレーターでトレーニングを行わせる。しかし、予算が限られているケータハムのシミュレーターにはレッドブルリンクのデータがなく、金曜日の走行がぶっつけ本番となった。

「さすがに2、3周では覚えきれないと思うけど、10周ぐらいあればだいたい特徴はつかめるはず」と語っていた可夢偉。それでも、走行後は「意外と面白かった」とレッドブルリンクの印象を語っていた。

“以外と面白い”理由として考えられるのは、ブレーキング時のリヤの安定性である。ダウンフォース不足に苦しんでいるケータハムのマシンは、ブレーキング時にリヤのダウンフォースを失い、リヤタイヤのグリップ力を失いやすいという悪癖がある。それでは、ブレーキングを得意とする可夢偉をもってしても、コントロールが難しい。

 ところがレッドブルリンクのハードブレーキングポイントである1コーナーと2コーナーは、いずれも急な上り坂。そのため、ブレーキング時にリヤの荷重が抜けにくく、他のサーキットに比べてリヤの安定性は高い。

「多少アンダーステアはあったけど、全体的にマシンが良かった。特にブレーキングが改善していた」と好印象を持って、いよいよロングランのプログラムに移ろうとしていたフリー走行2回目だったが、ここで可夢偉のマシンにトラブルが発生してしまう。しかも問題が発生したのは、ブレーキング時だった。

「マシンが右側に引っ張られるような感じになったので、ピットに戻った。まだ原因は分かっていないけど、カナダGPの件もあるし、ブレーキそのもののトラブルと言うよりは、足回りに何か問題があった可能性もあるから……大事をとって走行を続けるのをやめた」という。カナダGPの初日から続いている負の連鎖。明日の土曜日には、食い止めたいところだ。

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