更新日: 2016.06.06 14:24
WRC、ポイントシステム改訂を検討。参戦メーカーからは賛否
世界ラリー選手権(WRC)では、マニュファクチャラーポイントシステムの改定が検討されており、参戦するチームからは意見が分かれている。
現行のポイントシステムでは、マニュファクチャラーポイントを獲得できるのは1チームにつき2台までとされており。3台目以降は別チームからのエントリーとなり、獲得するポイントも別チームのものとして計算される。
例えば、フォルクスワーゲンはセバスチャン・オジエ、ヤリ-マティ・ラトバラ、アンドレアス・ミケルセンの3名をワークスドライバーとして起用しているが、オジエとラトバラはフォルクスワーゲン・モータースポーツからのエントリー。残るミケルセンはフォルクスワーゲン・モータースポーツIIからのエントリーで、獲得するマニュファクチャラーポイントは共有されていない。
また、ヒュンダイはダニ・ソルド、ティエリー・ヌービル、ヘイデン・パッドン、ケビン・アブリングの4名を起用。ヒュンダイ・モータースポーツとヒュンダイ・モータースポーツNの2チーム間で大会ごとにドライバーをシャッフルしている。
現在、検討が進められている新システムでは、各マニュファクチャラーは最大3名まで“ポイント獲得ドライバー”を指定。このうち上位2名のポイントがチームに加算される形だ。同様のシステムは2004年まで採用されていた。
フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のヨースト・カピートは、新システムが採用された場合、ミケルセンのような若手ドライバーを起用する余地がなくなるとの懸念を示している。
「新ルールが採用された場合、若手ドライバーを起用することは難しくなる。確実にポイントを獲得するにはベストなドライバーラインアップを構築する必要があるからね」とカピート。
「経験豊かなスペシャリストが必要となり、熟練のドライバーに頼らざるを得なくなる。そうなってしまうと、今のようにミケルセンを若手として起用し続けることは不可能になってしまうんだ」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています