続く11秒離されての3番手には、先のWRCトルコ戦にもWRC2で参戦したクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)が続き、昨季のU27争いのチームメイトを追走。その背後にシュコダ・オート・ドイチェランドの支援を受けるファビアン・クルム(シュコダ・ファビアR5)が1.7秒差で続くオーダーとなった。

 迎えたレグ2は全6ステージ、97.90kmの勝負となる中、前日の予測どおりグリアシンとフッツネンが激しいタイムバトルを展開。

 とくに午後のループ3SSではフッツネンが連続ベストを奪うも、SS14でレイトチェックインとなり10秒加算のペナルティ。挽回を期した最終SS15ではリヤバンパーとスポイラーを失い、左リヤがパンクするほどハードなアタックを見せるも、8.3秒届かず。

 グリアシンがU28エントリーながら総合優勝を決め、総合登録のフッツネンが2位。同じく3位に入ったイングラムは、ジュニア登録外のオーバーオールで初となる表彰台を獲得した。

「クラッシュ後にチャンピオン獲得の感想を語るのはちょっと奇妙な感じもするけど、僕自身とチーム、そしてスポンサーにとって本当に良い結果になった。これはものすごく大きなステップを意味するよ」とラリー後に語った新王者のルキヤナク。

「昨季は大怪我でシーズンを棒に振ったし、ときにはオーバードライブでコントロールを失うこともある。でも、充分な練習期間もないなかで良いペース、良いフィーリング、良い雰囲気を維持し、こうして良い結果でシーズンを終えることができた」

「もちろん、予算の関係でここに来られなかったブルーノ(マガラエス)には申し訳ない気分だけれど、競争は本当に激しかった。僕らにとって本当にタフなシーズンだったけど、今はパーティを心から楽しみたい気分だ」

 続くERCの2018年シーズン最終戦は、10月12~14日開催の東欧ラトビア、ラリー・リエパヤが舞台。当初は雪と氷のウインターラリーとして開催されてきたが、2016年から開催時期を秋に変更。高速グラベルステージで今季最後の勝負が繰り広げられる。

ドイツのADACからも支援を受けるファビアン・クルムは総合4位でフィニッシュ
SS14のミスを挽回すべく、最終SSでハードにアタックしたフッツネンだが、そのペナルティ差内の8.3秒及ばず
ERCジュニアU28争いも優位にするキャリア通算2勝目を飾ったニコライ・グリアシン
2017年はテストでの大クラッシュで大怪我を負い、キャリア継続が危ぶまれながらも復活の初戴冠となった

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