シリーズの初年度シーズンに向けては、DTMドイツ・ツーリングカー選手権などでライバルとして覇を競ってきたアプト・スポーツラインやHWA AG、同じくフォーミュラE参戦中のヴェンチュリや、鬼才エイドリアン・ニューウェイ率いるヴェローチェ・レーシングは、フォーミュラE王者であるジャン-エリック・ベルニュを擁しての参戦を表明済み。QEVはそれに続く5番目のチームとなる。

 このエクストリームEは地球上のあらゆる自然環境を舞台に電動オフロードSUVを使用して争われ、シリーズは2021年1月22~24日にセネガル・ラックローズ近郊を舞台にOcean(海洋)ラウンドで幕を明ける。

 その後、同選手権ならではの“フローティング・パドック”として活用される元貨客船のセントヘレナ号は中東へと向かい、3月4~6日に第2戦としてサウジアラビア北西部、アル・ウラ地方のシャラーンでDesert(砂漠)ラウンドを開催。

 続いてネパールのカリガンダキ渓谷では、Glacier(氷河)ラウンドが5月6~8日に争われ、8月27~29日にシリーズ最初の開催候補地としてアナウンスされたグリーンランド、カンゲルルススアークでArctic(北極圏)ラウンドを実施。

 そして10月29~31日に初年度最終戦を迎え、ブラジルのアマゾン地域サンタレン近郊でのRain Forest(熱帯雨林)ラウンドの全5戦が予定される。

 そのイベントフォーマットやレース中継にも独自のコンセプトが採用され、映像配信は“ライブドキュメント”の形態となり、開催地各国では地球環境保全と啓蒙を狙った活動も予定されている。

 シリーズCEOのアガグは、QEVの参戦表明に際して次のようにコメントしている。

「QEVは電動モーター・レーシングの選手権でトップに立つため、必要なものが何かを正確に知っている。その経験は、エクストリームEへの移行にも重要な役割を果たすことだろう」

フォーミュラEに続き、電動SUVを使用した革新的カテゴリーの創設を目指すアレハンドロ・アガグ
FE連覇のジャン-エリック・ベルニュ(右)は、すでにエイドリアン・ニューウェイとともに参戦を表明している

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