女性初のWRC世界ラリー選手権ウイナーであるミシェル・ムートンを「私のヒーロー」と崇めるマニングスは、足がペダルに届くようになった14歳から、イギリスでラリーカーのドライブを習得してきた。
2016年にプジョー208 R2をドライブしてERCへの挑戦を始め、翌年にはFIAレディス・トロフィーを獲得。イギリス人としては49年の歴史上初の欧州タイトル獲得者となり、その後もERCでのチャレンジを続けて、2020年にはフォード・フィエスタR2でWRCデビューも果たしている。
「テストをして良い感触が得られたら、ラリーから応用できるスキルと新たに学ばなくてはならないテクニックがわかると思う。SRTのエンジニアは『WRカーのパワーとレイドマシンのトルクを持つ』と言っているし、サイズとパッケージングから考えれば、とても印象的でシュールな体験になりそうね」
そして、おなじくドライバーリスト入りした2016年ARCチャンピオンのテイラーも、スバルWRX STIで選手権タイトルを勝ち獲ったスペシャルステージでのドライブとは「非常に異なる技術が必要になるはず」だと予測する。
「もちろん私はグラベルで多くの経験を積んできたけれど、砂漠や氷河はまったく違う体験になる。それに電動SUVのドライブもね。間違いなく急な学習曲線を描くことになるでしょうし、ラリーストの経験からマシンコントロールと路面変化への適応力は身に付けたと思っているけど、エクストリームEの特異性を前にワクワクが止まらない気分ね」と期待を口にする32歳のテイラー。
「モータースポーツに関して私が日頃からアピールする点のひとつは、ヘルメットをかぶれば男女差は関係なくなり、ストップウォッチはジェンダーに関する偏見を持っていないということ」
「ふたりでペアを組んで、おなじ役割を共有して戦うのはとても新しく喜ばしい挑戦で、私のバケットリストにも載る、世界でまだ訪れたことのない場所に行き、全員で未知のシリーズに参加するのが本当に楽しみよ」


