「実際のリアルなトラックと、ゲーム内に再現されたレースコースではやはり違いもあって、それによりチャレンジする部分も少し異なっていた。でもゲームではスムーズであることを学ばないと速くは走れないし、それは現実のRX2カーでもおなじで、ほとんど違いはなかったと言えるだろうね」

 テスト当日はSET Promotionのチーム代表で元ラリークロス経験者のユッシ・ピノマキと、GRX Taneco teamに所属するニクラス・グロンホルムが彼のメンター役として参加していたが、ピノマキ代表は「キリアンは明らかに非常に才能のあるシミュレーションレーサー」だと、その資質に太鼓判を押した。

「フランス国内のカートクロス選手権で残したリザルトを見れば、彼が現実の世界でも優れていることが証明されている。今季の始めにフランス・ロエアックのような素晴らしいトラックでテストをする機会があったので、そこに彼を招待したんだ」

「彼の『DiRT Rally 2.0』でのドライブを見ていたし、それを現実のRX2 Internationalで使われるリアルなワンメイク車両で再現できる機会を与えられたことは、本当にエキサイティングだったよ」

「我々のテストは、ヨーロッパ全域で新型コロナウイルスのアウトブレイクが始まる直前に実施することができたが、奇しくもその直後にeスポーツの存在が世界的な脚光を浴びる状況となった」

「そのロエアックでは、目の前に置かれた現実の状況に対してキリアンがどれほど迅速に適応するかを目撃したし、そのアジャストの速度に感銘を受けた。今後、彼が実際のレース環境でステアリングを握る機会を見るのは、非常に興味深いものとなるだろうね」

 そのダロルモは、引き続き6月21日(日)に開催される『WorldRX Esports』第2戦ノルウェーのヘル・ラウンドで、引き続き長男のクエンティン・ダロルモとともにシムクラスのグリッドに並ぶこととなる。

「スピードとグリップの感覚、そしてハンドリングの素晴らしさは格別のものだった」と振り返ったダロルモ
「スピードとグリップの感覚、そしてハンドリングの素晴らしさは格別のものだった」と振り返ったダロルモ

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