シリーズ史上初の週末連戦として第2戦が開催された日曜は、予選ヒートまで前日をコピーするかのような展開に。しかしセミファイナル2をKYBチームJCのロビン・ラーソン(アウディS1 RXクワトロ)が制すると、ファイナルではそのチームメイトであるエクストロームが躍動。
2列目からのスタートですぐさまジョーカーラップを消化したエクストロームは、そのままオープニングラップでアンドレアス・バッケルド(ルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカー/モンスターエナジー・GCK・RXカルテル)をパスして2番手に浮上。首位を行くクリストファーソン追撃態勢に入っていく。
その後も週末のファステストラップを叩き出しながらポロGTIを追ったエクストロームが、最終ラップにジョーカーへと飛び込んだクリストファーソンを逆転し、トップチェッカー。開幕前に急遽エントリーを決めたマルチタレントなドライバーが、WorldRX通算11勝目を手にした。
「ご存知のように急きょの参戦になったけど、ここホーリエスへ来てすぐに競争力が発揮できて最高の週末になった。ヨハンとのギャップを無線でつねに聞いていたから、どれほどのプッシュが必要か分かっていた。我々のマシンを使用し、チームEKSとともに最高のダンパーを開発してくれたKYBの努力にも心からの感謝を捧げたい。JCレーステクニックの今季の成功を想像すると最高の気分だし、ヨハンと勝利を分け合ったのも格別だ」と、喜びを語ったエクストローム。
一方、2位チェッカーを受けたクリストファーソンはトラックリミット違反で3位に降格し、代わってケビン・ハンセン(プジョー208WRXスーパーカー/チーム・ハンセン)が2位表彰台を獲得している。
また、併催イベントとして初開催を迎えた電動ラリークロス選手権の『Projekt E(プロジェクトE)』は、STARD製のフォード・フィエスタERXをドライブしたケン・ブロック(フーニガン・レーシング・ディビジョン)が、記念すべき初代ウイナーの称号を獲得。同じく併催のヨーロピアン・ラリークロス選手権(Euro RX)では、RX2インターナショナル・シリーズから昇格のオリバー・エリクソン(フォード・フィエスタRXスーパーカーMk.8)が勝利を飾っている。
続くWorldRX第3戦と第4戦は、隣国フィンランドのコウボラを舞台に、2週連続開催の8月29~30日に争われ、開幕で勝利を飾ったエクストロームが引き続きアウディS1のステアリングを握ることも発表されている。


