私がラリースペインへ初めて訪れたのが、2008年。その時からホストタウンも、セレモニアルスタートとフィニッシュも、変わらずサロウです。
と同時に、サービスパークの設置場所もサロウ市内のテーマパークの駐車場エリア、というのも変わっておりません。
そんないつもと同じ景色だったサービスパークに数年前、突如として現れた『フェラーリランド』。初めて見た時は、さまざまな疑問が浮かび、戸惑いを感じずにはいられませんでした。
トヨタテントの設置場所も数年前から変わらずフェラーリランドを背に。これも定番化しつつある異色コラボですね。その異色コラボ前を通るソルドのi20クーペ。東海人なのでよくわかりませんが、千葉県にある、なんとか村みたいな感覚でしょうか。

ただ、定番とは違ったのは、一般のお客さんを完全にシャットアウトしていること。閑散としているサービスパークは今年で見納めにしたいです。

シェイクダウン・セッションから戻った勝田ドライバーが、WRCオフィシャルTVのインタビューに受け答え中。
私が前回訪れたアクロポリスラリーには残念ながら欠場していましたので、2年ぶりに拝見しましたが、以前よりも堂々として、メディア陣とのコミュニケーションも非常にスムーズな印象でした。
次戦開催予定だったラリージャパンが中止となってしまいましたので、日本のファンに向け、日本語でのメッセージを要求されていましたが、撮影クルーはイギリス人です。他のドライバーも含め、私が知っているほぼすべての人間は、ラリージャパン中止の決定に非常に残念だと口々にしておりました。開催された際には、海外の方にもガッカリされないようなイベントとなることを祈っています。

かなり無防備にOZホイールが積まれていますが、シェイクダウン中に交換されたホイールでしょうか、すでにこのダメージ感。過去に同じホイールを履いていた私なので、勿体ない……と密かに呟いてしまいます。

その横のテント内には、これまた無防備に積まれたタイヤが。無防備さはイタリア式なのでしょうか?
一部のレインタイヤを含め、ドライバー別に配置されております。週末のお天気は快晴という予報ではありませんが、どうなるのでしょう。

さらに歩を進めていくと、元気なビタミンカラーが目に飛び込んできました。
最後にWRCの現場でSUZUKIテントを見たのが記憶にないほどな私なので、久しぶりすぎる元気カラーな景色に、心も軽くなるようです。
サービスパークを離れ夜のセレモニアルスタートへ向かおうと思いますが、ギリシャの時とは違い200kmの移動も間に挟むこともなく、すべてサロウ市内で催されるため、遅めのランチを頂く時間の余裕さえあります。

とある、しっとりとしたレストランに初訪問。大好物のフィリングされたズッキーニの花のフライを頂きました。予想よりかなり小ぶりで、無駄にそびえ立って出てきましたが、甲殻類のお出汁が香るソースも美味で、CAVAとの相性も最高。
ラリースタート前に昇天しそうになるほど、高レベルなランチを頂き、時間に余裕のある素晴らしさを改めて実感……

長くWRCのホストタウンを担うサロウはちょっとしたリゾート地で、セレモニアルスタートの会場からビーチへのアクセスも容易です。
泳ぐには微妙にシーズンを過ぎていますが、唯一のスイマーはやはりエストニア陣営。スタート前にちょっとしたクールダウンなのか、単なる酔い覚ましなのか、エストニアの方々はどこの国へ行っても隙あらば泳いでる印象があります。

アメコミに出てきそうな、MONSTERのキャンギャルさんたち。よく見るとかなりセクシーな衣装ですが、カッコよく着こなしてさすがです。ジェンダーレス化が進んでいるので、男性も参入できるような環境になったらもっと賑やかになりそう。

スタートの出番を待つラリーカー。ここではお客さんの制限を一切していないので、賑わいっぷりはほぼ通常どおり。

並ぶi20クーペの背景には、ヌビール応援旗。サロウ在住のヌービルファンなのか、ベルギーから応援に来たベルギー人観戦客の宿泊地で、ベランダに旗を括り付けた系なのか。後者の方が信憑性ありでしょうか。

一部のラリーカーにはライトポッドが装着されています。私が来ていない間にライトポッドの形状もかなりシャープに変化していて、少々戸惑い。電球の進化も進んでいますから、今後もより強力で軽量&コンパクト、低空気抵抗化していくのでしょう。個人的には丸いライトがボンボン順列された、ゴツいライトポッドに馴染み強く、憧れもあったりしますがドライバー目線だったら現代の形状の方を選びますね。

まるでドラゴンのヒレを思わせる、嘘みたいに大胆なデザインのヤリスのエアロ…と呼んで良いのでしょうか。単なるデコレーションではないのは確かですが、効果を専門家に伺ってみたいです。
呼べば意外とサービスしてくれるチャンピオン様。マスク未着用のファンとのツーショットに答えていますが、私だったら断ってしまいそう。
ドライバーたちはあまり気にしていない様子なので、ヨーロッパと日本での意識レベルの違いを感じます。ここまでOKにして密化を容認するなら、サービスパークも開放すべきなのでは……と疑問を抱かずにはいられません。

スタートランプ横にはオジェのサポーターなのか、TGR旗がズラリ。イベントを通してTGR旗がとくに多かった印象ですが、いまだに明確にどのドライバーの応援だったのか特定できず、謎のまま。

スペインでも認知と人気度が着実に上がっている勝田貴元ドライバー。 来年ラリージャパンが開催されたら、勝田サポーターのTGR旗が増えることでしょう。



