6本のステージを駆け抜ける間に計5回ものリードチェンジが見られたトップ2台の争いから一歩引いたところでは、ヌービルが3番手につけ前述のとおり、デイ2のオープニングステージとなったSS8でステージ優勝を飾った。
しかし、彼は続くSS9においてガードレールにフロントを激突させるクラッシュを喫し、エアロパーツを含むクルマのフロントバンパー類を失ってしまう。幸い走行可能な状態にあったが、このステージでチームメイトのダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)に総合3番手の座を譲ることになり、午前のループの残り2本を万全ではない状態で走行することになったことで、その差は約19秒に拡がっている。なお、ソルドと首位を行くオジエとのタイム差は27.4秒だ。
総合5番手はヒュンダイ・2Cコンペティションのi20クーペWRCを駆るオリバー・ソルベルグ。トップから1分21秒遅れとなっている彼の17.6秒後方、総合6番手にはトヨタ・ヤリスWRCをドライブする勝田貴元がつけている。
7番手はテーム・スニネン(ヒュンダイi20クーペWRC)。これを7.7秒差で追いかけるガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)が8番手につけ、マニュファクチャラー選手権タイトル獲得のため“完走重視”の走りに徹しているカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が9番手に。総合10番手にはヨハン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)からWRC3リーダーの座を奪った、アンドレア・クルニョラ(ヒュンダイi20 Nラリー2)が入っている。
競技最終日となる21日(日)のデイ3は、モンツァ・サーキット内に設定された3本のステージ(SS14~16)で争われる。いずれのSSもレーシングコース、旧オーバルコースのバンク、未舗装のサービスロードなどさまざまな道が組み合わされたものだ。
オープニングのSS14“グランプリ2”は、初日に走行したSS7の再走ステージ。その後行われるSS15/SS16“セラグリオ”の2回目は、トップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーに、ボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。最終日のSS合計距離は39.53km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は45.25kmとなる予定だ。