1997年から始まったWRカーの時代、そして2017年にスタートした現行WRカー規定最後のシーズンのラストイベントを担ったWRC世界ラリー選手権第12戦モンツァ(ラリー・モンツァ)は、史上まれに見る素晴らしい戦いにより、歴史に残る一戦となった。ドラマの主役はトヨタのふたり。通算8回目のドライバーズタイトルに王手をかけたセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)と、それを17ポイント差で追うエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)。

 仮にエバンスが優勝し、ボーナスポイントが得られるパワーステージを制したとしても、オジエは表彰台に立ちさえすればタイトルを手にすることができる。老獪なるオジエならば、リスクを冒して優勝を狙うことなく、エバンスの出方を見ながら手堅く表彰台に立つ戦いもできたはずだ。しかし、オジエはそうはしなかった。

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