「17年型ポロR WRCをシリーズに持ち込み、セバスチャンが走らせる。そして我々は整備面を請け負う。本当に最高のアイデアだったと思う」
「フォルクスワーゲン側のスタッフもマシンを“博物館入り”にしたくないと言って喜んでいたくらいだ」
「しかし、実際に我々の手元にあるのは1台のフィエスタWRCだけ。シーズン半ばには2台目をデリバリーしてもらう予定だがね」
プロコップによれば計画が頓挫した理由は、カタールからフォルクスワーゲンへの資金提供が滞ったことにあるという。
「契約書にサインする間近になっても、フォルクスワーゲンはカタールから資金提供を受けられると約束していた。しかし、実際に支援は行われず、すべてが狂い始めた」
「我々はセバスチャンに2度も契約期日の延長を申し出て、彼も快く了承してくれていたんだけどね」
先日、FIAはフォルクスワーゲンによる17年型ポロR WRCのホモロゲーション期限延長の要望を却下。これにより、プライベートチームからマシンが参戦する可能性も消滅したため、フォルクスワーゲンが巨額を投じて開発してきた17年型WRカーは、1度も実戦を戦わずして姿を消すことになる。
